ラーズ・ヌートバー外野手がWBC1次ラウンドの中国戦で公式戦侍デビュー。「1番・中堅」で出場し、打っては初回、初球を中前へはじき返して先制ホームを踏むと、守っては三回に鮮やかなスライディングキャッチ、七回には全力疾走で相手一塁手の失策を誘い、二盗にも成功。走攻守で見せ場をつくり、チームの勝利に貢献した。
日本人の母と米国人の父を持つ切り込み隊長の活躍を所属球団のカージナルスの地元紙、セントルイス・ポストディスパッチ電子版は9日、「注目の的、ラーズ・ヌートバーがWBC初戦で8対1勝利の日本に火をつける」の見出しをつけ、「WBCで初ヒットを打つ前からカージナルスの外野手はすでにセンセーションを巻き起こしている」の書き出しで報道。安打後に両こぶしをつくってコショウをひく仕草をする「ペッパーミル・パフォーマンス」が大谷はじめ、チーム内に浸透しているだけでなく、「日本中に広まった」と詳述し、「ヌートバー。その名は日本で大きな存在だ」と、熱狂ぶりを紹介した。
初陣の中国戦では4打数2安打、2四球、2得点、1盗塁の成績を残したヌートバー。同紙は「ヌートバーがキーとなり、大谷が投打でチームをけん引し、日本代表は勝利した」と記述。大リーグ公式サイトの談話を引用し、大会史上初のリアル二刀流を実現させた大谷と一緒にプレーした気持ちを「呼吸をするのも忘れるほど素晴らしい瞬間」と表現したことを伝えた。