6日に行われたWBC強化試合の「日本代表対阪神戦」。1974日ぶりの凱旋試合となったエンゼルスの大谷翔平投手が、2打席連続本塁打の異次元の打撃で、見る者の度肝を抜いた。
大リーグ公式サイトは米太平洋時間6日午前3時25分(日本時間6日午後8時25分)に「オオタニが日本代表に合流し膝から本塁打を放つ」との見出しで速報。三回に左膝を付きながら最後は右手1本でバックスクリーン右に運び、京セラドームを熱狂の渦に巻き込んだ一発を30秒にまとめた動画も掲載した。
その活躍を伝える長文の中で話題の一つに挙げたのが、大谷がダイヤモンドを回りながら見せた「ペッパーミル・パフォーマンス」だ。両手を使ってコショウをひくジェスチャーを同サイトは「侍ジャパンのチームメート、ラーズ・ヌートバーが試合前に教えた」と記述。ヌートバーが「僕たちはヒットを打った時にちょっとしたお祝いをしたかった。でも何をしていいのか分からなかったのですが、彼(大谷)が『なんでもいいから最初にやってくれれば、それでいこう』と言ってくれたので、僕が初回にヒットで出た時にペッパーグラインダー(ミル)を出したんです」と、大谷の後押しで披露したことを明かした。
複数のメディアによると、「ペッパーミル・パフォーマンス」の元祖は18年のメッツだ。オープン戦期間中に選手間でチームの士気を高めるためにヒットを打った時のパフォ-マンスを考えていたところ、ルーベン・アマロJr.一塁コーチの発案で「ソルト・アンド・ペッパー(塩コショウ)」と命名されたという。
英単語のgrindには「ひく、細かく砕く」のほかに「身を粉にして働く」という意味もあるが、メッツのニモは当時、「攻撃にちょっとした味付けを加えたかった」と説明。どうやら、チームに『刺激』をもたらし、料理にコショウをかけるように『成功』を広げていこう、という意味合いが強いようだ。