「猪木さんの志」を継承、蝶野正洋が不就学児の教育支援に参加 世界に3億人、学校に行けない子どもたち

北村 泰介 北村 泰介
アントニオ猪木さんお別れの会で、闘魂三銃士の同期・武藤敬司(左)と共に「師匠の志」継承を誓った蝶野正洋=両国国技館
アントニオ猪木さんお別れの会で、闘魂三銃士の同期・武藤敬司(左)と共に「師匠の志」継承を誓った蝶野正洋=両国国技館

 〝黒のカリスマ〟と称され、一時代を築いたプロレスラー・蝶野正洋(59)がこのほど、「世界に3億人存在する」といわれる不就学児に対する教育支援プロジェクトへの参加を表明した。

 蝶野は昨年4月に日本寄付財団の「認定アンバサダー」に就任。同財団が取り組む国際支援社会活動 「maaaru」は、貧困が続く発展途上国など、さまざまな理由で学校に通えない約3億人もの子どもたちへの教育支援となる。

  3月7日に東京・両国国技館で行われたアントニオ猪木さん(享年79)の「お別れの会」に発起人として参列し、恩師に献花を捧げた。その場で、蝶野は「一つの区切り。自分も猪木さんの志の中で何かつなげるべきものがないのか、例えばボランティア活動だったりとか、社会貢献とか、そういうことは自分の中でやってきているので続けていこうと思います」と誓い、一夜明けた8日、その言葉をさっそく実行に移すべく、新たな活動を発表した。

 「maaaru」への参加にあたり、蝶野は「発展途上国の子どもたちへの教育支援が途絶えている状況を知り、 世界の子どもたちの教育環境の改善や学校の設立といった国際的な活動協力に踏み切ります」と宣言した。

 その決断の背景として、蝶野は「恩師猪木さんの志が強く影響をしています」と言い切った。そして「『闘魂』とは何なのか、志をどうつなぐのか」と自問自答する一方で、「国内外を問わない、猪木さんの社会活動から 本当にたくさんの勇気をもらい、感銘を受けてきました」と感謝の思いを明かした。

 新日本プロレス時代に「闘魂三銃士」の同期だった橋本真也さん(享年40)が2005年に急逝し、1歳上の同世代であるノアの三沢光晴さん(享年46)が09年にリング禍で亡くなったことをきっかけとして11年からAED救急救命の啓発活動を開始。14年には一般社団法人「NWHスポーツ救命協会」を設立し、「地域防災」の発信も行ってきた。

 蝶野は「現在も続ける『救急救命AED』『地域防災』普及啓発の活動は、大切な経験、勉強となっています。東日本大震災後、猪木さんと回った支援活動を振り返り、『今できる事は始める』との思いからの活動となります」と説明。今回新たに加わった「学校に行けない子どもたち」への支援に意欲を示した。

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