女子学生や生徒を狙った毒物事件が、イランで相次いでいる。昨年11月に聖地コムで報告されたのを最初に、現時点で少なくとも4都市、30以上の学校にまで拡大した。被害は数百人に及ぶ。当局は2日、調査を開始したことを明らかにした。
エイノラヒ保健相は、女子学生が「軽度の毒物」を用いた攻撃を受け、被害は数百人に及んでいると発表。毒物学者を含む専門家チームが調査を行っているという。
被害にあった学校の生徒は地元メディアに「最初に教室でガスのにおいがした。その後生徒の1人が吐き気とめまいを催した」と語った。同保健相は2日、と明らかにした。
イランでは昨年、スカーフのかぶり方をめぐり警察に拘束された女性が勾留中に死亡したことを受け、反政府デモが広がるなど社会不安が広がる中で、今回の事件は発生した。政界からは、女子教育に反対する宗教団体が事件の背後にいるとの指摘も上がっている。