参院懲罰委が「陳謝文案」作成 ガーシー氏にとって〝公開処刑〟も議場で読まないと除名濃厚

杉田 康人 杉田 康人
懲罰委員長の鈴木宗男参院議員
懲罰委員長の鈴木宗男参院議員

 参院懲罰委員会は21日、2022年の参院選当選後一度も国会に出席せず、参院議長が発した国会登院を促す招状を拒否したNHK党のガーシー参院議員(51)を本会議場で陳謝させる懲罰案を全会一致で可決した。22日の本会議で採決し、正式決定される。

 陳謝は、参院本議場での謝罪となる。懲罰案が正式決定すれば、ガーシー氏は懲罰委が作成した陳謝文を読み上げなければならない。この日は懲罰案可決の後に陳謝文も協議され、草案がまとまった。

 陳謝文案は「私は、参議院議員として、国会に登院し、審議に参画すべき立場であるにもかかわらず、議院運営委員会理事会の了解を得ないまま海外に滞在し、国会法第五条及び参議院規則第一条に違反して召集に応じず、議長から招状を受け取った日から七日が経過したにもかかわらず、故なく本会議に出席しなかったことにより、院内の秩序を乱し、本院の信用を失墜させたことは誠に申し訳なく、深く自責の念に堪えません。ここに謹んで陳謝いたします」というもの。

 ガーシー氏にとっては〝公開処刑〟ものの文書だが、NHK党政調会長の浜田聡参院議員(45)は、ガーシー氏が議場での陳謝に応じる可能性を問われ「ないです」と明言した。

 懲罰委員長の鈴木宗男参院議員(75)は「民主主義は規則を守って成り立つ仕組み。きょうの弁明なんかは、多くの人が理解するものではない。多くの人から『なに生ぬるいことをしているんだ』という意見が来ているのも事実」としながらも、一方で「(ガーシー氏が)国民から選ばれたのも事実。重い身分というものを受け止めながら、委員会で審議をして手続きををとる」とした。

 22日の参院本会議で正式決定後、参院議長がガーシー氏に向け、期限を定めて陳謝に応じるかどうかを通告。拒否した場合は議院運営委員会で協議し、再び懲罰委に付託される。鈴木氏は「一部には最初から厳しい判断をするべきではないかという声ががあり、議論したのは事実。弁明する機会は与えた方がいいという中で、慎重のもとに慎重を重ねた。まずは今の段階としては陳謝。出方によって、さらなるものがあると考えている」と、除名を含めた重い処分を示唆した。

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