月のチリに地球を救う可能性があることが分かってきた。月面にあるチリを地球と太陽の中間地点に発射することで、太陽系からの放射線を防ぎ、地球温暖化を減少させる効果が期待できるそうだ。
月からチリを太陽に向かい発射した際の影響をシミュレーションしたところ、同物質に太陽光遮断の働きがあることが判明。研究の共著者で、ハーバード・スミソニアン天体物理学センターのスコット・ケニオン氏はこう話す。
「生成するのに40億年かかったムーンダストが、私たちが300年足らずで作り出した問題である地球の温暖化を遅くする可能性があることは驚くべきことです」
ただ、ロンドンのインペリアル・カレッジのジョアンナ・ヘイ氏はこう注意を促している。「問題があるとすれば、実行した場合に気候危機の問題が解決する一方で、環境を汚染している人々が行動を起こさない原因となり得るということです」