シンガーソングライターのデヴィッド・クロスビーさんが死去した。81歳だった。
ザ・バーズやクロスビー、スティルス&ナッシュの創設メンバーで、長い闘病生活の末帰らぬ人となったことを遺族がバラエティ誌への声明を通じて発表、こう綴られている。
「長い病気の後、愛するデヴィッド・クロスビーが亡くなりました。妻でソウルメイトのジャン、息子ジャンゴに優しく囲まれていました」「この世に彼はもういませんが、その人間性と優しき魂は私たちをこれからも導き、感銘を与え続けていくことでしょう。彼の残したものはその素晴らしい音楽と共に生き長らえます。デヴィッドを知る、デヴィッドに感動をもらった全ての人々に平穏、愛、調和を」「彼の不在を寂しく思うことでしょう。私たちが悲しみ、その大きな喪失と向き合う中、プライバシーの配慮をどうかお願いします。皆さんの愛と祈りに感謝します」
デヴィッドさんは1964年にザ・バーズを結成、同バンドはすぐに世界的人気を獲得、ヒット曲にはボブ・ディランの『ミスター・タンブリン・マン』のカバーがある。
その後デヴィッドさんは1967年に、メンバー間の確執により同バンドを脱退、スティーヴン・スティルス、グラハム・ナッシュとクロスビー、スティルス&ナッシュを結成し1969年のウッドストック・フェスティバルで初のライブを敢行、その後ニール・ヤングが加わり、1970年代に大きな成功を収め、現在も同時代を代表するバンドの一つと見なされている。
一方、音楽業の他に政治的発言でも知られたデヴィッドさんは1982年にドラッグと武器に関する罪で逮捕されるなど、警察とのもめごとも絶えなかった。またソロ活動では、アルバム6枚中5枚をチャート入りさせ、ザ・バーズやクロスビー、スティルス ナッシュとして2度ロックの殿堂入りを果たしている。
そんなデヴィッドさんの訃報に、バンドメイトだったスティーヴンとグラハム、他にもビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンが追悼コメントを発表、また故トム・ペティの公式ツイッターも哀悼の意を綴っている。