人気声優の古川登志夫(76)が20日、都内の文化放送でフジテレビ系で放送中のアニメ「うる星やつら」で神谷浩史が演じる諸星あたるについて「2代目は誰がやっても賛否両論出ますが、順調に滑り出しているようで良かった。SNSを見ていても順調だと思います」と穏やかな表情で語った。古川は1982年放送開始の同作で、あたる役を務めていた。
令和版新作は昨年10月に放送がスタートし、第2クール第15話まで進行中。古川は「どなたでも2代目を引き継いだら、前の方のイメージがある。場合によっては原作ファンにとっての〝理想の声〟があるでしょうから」と語った。前作のアニメ「うる星やつら」では放送開始から間もなく、あたるの声に対する苦情の多さから、ディレクターから声優交代を示唆されたという。「こんないい役をいただいてチャンスなのに降ろされる、と話を伺ってるうちに足がガクガク震えてくるんですよね。悔しさと降ろされるという恐怖で。本当に辞めたくなるほど傷ついた。そんなことを思い出します」と回想。その後、原作者の高橋留美子氏が古川の声を好意的に受け止めていることを公言し、バッシングが収まったという。
神谷は青二プロの後輩。「過去の経験から、バッシングを受けないように、僕にできることは何だろうと一生懸命考えました」と、事務所内での〝引き継ぎ式〟を提案し実施した。自身が令和版であたるの父を演じるなど、関係者一丸でスムーズな代替わりを演出。それだけに、神谷のあたるに好意的な声が上がる状況を喜んでいた。
この日は古川が塾長を務める俳優養成所・青二塾東京校第43期生の卒塾制作ラジオドラマのメディア向け公開収録に参加。自身が脚本・演出を担当した「夢を見ていたジョニー」の指導を行った。同局「青山二丁目劇場」(毎週月曜、午後9時~9時30分)にて、松野太紀が演出した「スクランブル」を含む卒業制作2作品が、今月30日から2月27日まで、2月13日放送回のぞいて4週に渡ってオンエアされる。