漫才の日本一決定戦「M-1グランプリ2021」の決勝が18日に行われ、ウエストランドが第18代王者に輝いた。
準決勝を突破した9組と、敗者復活戦を制したオズワルドの10組で争われたファーストラウンドと、3位通過のウエストランド、2位通過のロングコートダディ、1位通過のさや香の順でネタを披露した最終決戦を見ると、大半のコンビが規定時間の4分に収めた。超過した場合もほぼ20秒未満で、時間配分の観点においては、非常に優秀な回となった。
昨年はモグライダーが4分59秒、ハライチが5分37秒、ロングコートダディが4分45秒、最終決戦ではオズワルドが4分26秒でネタを披露。優勝した錦鯉のネタはファーストラウンド3分57秒、最終決戦が3分56秒だった。
今年の出場者のネタ順と所要時間は次の通り。
・カベポスター 4分09秒
・真空ジェシカ 4分43秒
・オズワルド 3分58秒
・ロングコートダディ 3分40秒
・さや香 4分18秒
・男性ブランコ 4分04秒
・ダイヤモンド 3分55秒
・ヨネダ2000 3分49秒
・キュウ 3分47秒
・ウエストランド 3分51秒
<最終決戦>
・ウエストランド 3分51秒
・ロングコートダディ 3分51秒
・さや香 3分59秒
昨年は計13個のネタで4分以内は5つ、今年は9つ。20秒以上超過したネタを披露したのは真空ジェシカのみだった。また、ファーストラウンドでは、ロングコートダディのネタ直後の講評で、審査員の博多大吉が「あと20秒残っていた」と指摘。漫才の面白さと時間配分が比例する訳では当然ないものの、より〝競技漫才〟の側面が強まっていると感じさせる場面だった。
優勝したウエストランドは2008年11月に結成し、M-1は今年で9回連続出場。20年に初めて決勝に進出したが、9位に終わっていた。この日はファーストラウンド、最終決戦とも「あるなしクイズ」のネタで勝負。河本太の出題に、井口浩之が登場人物を片っ端からディスり倒して爆笑をさらった。ファーストラウンドでは最終10番目に登場したが、10番目の優勝者は初。2本のネタはともに3分51秒で構成。見た目の奔放さの中での計算高さが伺える栄冠となった。