大阪・今宮戎神社の福娘43人決まる 代表3人全員が女子アナ志望 1906人が応募

杉田 康人 杉田 康人
発表会に臨んだ今宮戎神社の福娘43人
発表会に臨んだ今宮戎神社の福娘43人

 商売繁盛の神様「えべっさん」で知られる大阪市の今宮戎神社で、2023年1月9~11日に行われる毎年恒例の新年行事・十日戎(とおかえびす)に奉仕する令和5年度の福娘43人(外国人留学生枠3人含む)の発表会が2日、大阪市内で開かれた。

 十日戎は「商売繁盛で笹持って来い」のかけ声が有名な新春行事で、福娘は例年100万人が参拝する同神社の参拝客に縁起物の福笹を授ける。18~23歳の女性1906人が応募。倍率約48倍の難関を突破した40人が発表会で特技や一発芸を披露し、官公庁などを訪問する福娘代表3人を選んだ。

 代表に選ばれた神戸市の関西大2年平井愛弓(あゆみ)さん(19)は、2歳から祖父に習う民謡を披露。司会の桂文枝さん(79)を「めっちゃええ声。民謡をきちんとやっていないとあの声は出ない」とうならせた。大学ではアカペラサークルに所属。歌手とアナウンサーの夢で迷うといい「歌うことが好きで、日本中の皆さんに元気を届けたいと思ったから福娘に応募しました」と声量を上げた。

 大阪府枚方(ひらかた)市の龍谷大3年三木優花さん(21)は、着物姿でなわとびの二重跳びをしてパワフルさを強調。舞台上でアナウンサー志望をアピールすると、審査員で京産大教授で元読売テレビアナウンサーの脇浜紀子氏(55)が「何かレポートをやってみてください」とのムチャぶり。地元・枚方市のランドマーク、ひらかたパークを仮想レポした。同局のエントリ-シートを出したばかりだとして「今宮戎神社の福娘は、アナウンサーの登竜門として有名なので挑戦しました」と、就活シーズンの幸先いいスタートを喜んだ。

 上智大3年吉澤真彩(まや)さん(21)は、神奈川県川崎市から浪速の神事に挑戦。大学でチアリーディング部に所属しながらも、コロナ禍で応援活動が制限されていたといい「知り合いが福娘に選ばれ、話を聞いていたので、私も一人でも多くの人に元気と福をお届けしたいと思ったことがきっかけ。笑顔と元気と勇気を届けるのが私のモットー。みなさんにお届けできれば」と笑顔を見せていた。

 1953年(昭和28)に始まった今宮戎神社の福娘は、令和5年度で71期目。福娘出身のアナウンサーやタレントも多い。えべっさんお墨つきの強運で、就職などでも有利になるといわれている。

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