歌手で俳優のアーロン・カーターさんの未完成の自伝本が出版される。今月5日にカリフォルニアの自宅のバスタブで遺体で発見されたが、生前に長時間に渡るインタビューを敢行しており、自身のドラッグ使用や複雑な家族関係、故マイケル・ジャクソンとの繋がりなどを明かしていた。
そのインタビュアーで作家のアンディ・シモンズはこう話している。
「アーロンは、自身の悪魔がいない時は優しく、紳士的で、才能にあふれた人でした。自分のストーリーを話すことを本当に楽しみにしていました。彼のため私たちが終わらせた部分を発表する責任を私は感じています」
「執筆の過程でアーロンは全く隠し事がありませんでした。その自伝に彼が意図した物語、思考、希望、夢の全てが含まれることがないのは悲劇的なアイロニーです」
今月15日にバラスト・ブックスから発売される未完の自伝『アーロン・カーター:アン・インコンプリート・ストーリー・オブ・アン・インコンプリート・ライフ』の中で、アーロンさんはキャリアの初期に名声へのプレッシャーに疲弊していたとして衝撃の告白をしている。
「ホテルの部屋のバスルームに自分を閉じ込めたのを憶えている。睡眠を必要としていて、そこのバスタブで眠りに落ちたよ。俺の母親が中で溺れているんじゃないかって心配してドアを壊してしまった」
また自身が抱えるメンタルヘルスの問題を音楽が救ってくれたと語ってもいる。
「ビートの制作が俺の人生を救った。俺は常に自殺願望があった、あの頃の自分は特に。自殺を実際に試みたことはないが、それについて誰にも話さなかった。でも自分は自殺するにはあまりにも人生を愛していたんだ。願わくばこれからもしないことを祈るよ。家族を亡くしたから今度は俺自身の家族を作りたい。それは最高の感覚だろ」
TMZによると同書の他にもシットコム『グループ』に出演中だったアーロンさん、サム・レヴァイン、アン・ジャドソン・イェーガー、マイク・スターらと共演していたという。
グループセラピーを受ける人々の物語でパイロット版はすでに撮影が終了、作品として完成次第アーロンさんの追悼作として配信先への販売が始まる予定だ。