藤子不二雄Ⓐさん「お別れの会」 中川翔子「もう一度お会いしたかった」声詰まらせる

山本 鋼平 山本 鋼平
藤子不二雄Ⓐさんの思い出を語る中川翔子=都内
藤子不二雄Ⓐさんの思い出を語る中川翔子=都内

 「忍者ハットリくん」「怪物くん」などで知られ、今年4月に88歳で死去した漫画家・藤子不二雄Ⓐ(本名:安孫子素雄=あびこ・もとお)さんの「お別れの会」が31日、東京・港区のオークラ東京で行われ、親交の深かった著名人が故人との思い出を語った。タレントの中川翔子は「もう一度お会いしたかった」とコロナ禍での訃報を悔しがった。

 中川は銀座の店で働く友人から藤子不二雄Ⓐさんを紹介され、以降は度々酒席をともにし、コロナ禍前には故人の誕生日会に参加するなど親交を深めた。「先生は『しょこたん』と気さくに笑顔で『まんが道』当時の話や、先生の誕生日会では『まんが道』のチューダーを直々につくってくださり、生で〝ンマ~イ〟を披露していただきました。本当に明るくて優しくて、誰よりも元気いっぱいでした。朝からゴルフに行って、美容院に行って、お家に帰ってそこから銀座に飲みに行く。超人的な体力を目の当たりにしてきました。コロナで人と人が触れ合うのが難しくなり、また行きたいね、といっていただいたのにも関わらず…すごく悔いが残っています。もう一度お会いしたかった。コースターに喪黒福造を描いていただいたものを毎日見ていて、いまだに先生がいなくなってしまったのが信じられません」と、時折声を詰まらせながら話した。

 カラオケでは「怪物くん」の歌を披露され、モーニング娘。のコンサート鑑賞を共にするなどの思い出を挙げ「先生は元気いっぱいで、飲むこと遊ぶこと楽しむことに全力投球されていて、カッコイイ背中でした」と語った。誕生日会では藤子Ⓐ作品のキャラクターを描いた色紙を贈り「しょこたん、ありがとう、と喜んで下さり、それを持ち歩いていると聞いて嬉しかったです。先生は人が大好きだったと思いますがコロナで、大人数では集まれなかったのが残念です。作品を繰り返し読んで、思いをはせたいです」と悼んだ。

 「お別れの会」にはちばてつや、永井豪、つのだじろう、高橋留美子、荒木飛呂彦、石坂浩二、王貞治、武田鉄矢、伊東四朗ら199人が参加。同日午後6時から8時までは一般読者の来場も受け付けられ、この日合計で1125人が訪れた。トキワ荘の部屋、「笑ゥせぇるすまん」に登場する喪黒福造とBAR魔の巣の再現セットなどの企画展示も同所で行われる。

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