最近、K-POPアイドルのデビュー年齢がますます低くなっている。
第3世代のグループでは、BTS(防弾少年団)のジョングクが15歳(日本年齢)、TWICE(トゥワイス)のチェヨンとツウィは16歳など、末っ子が10代半ばでデビューするケースがあった。しかし、最近では“メンバー全員が10代”というグループも、珍しくなくなった。
第4世代グループとして大活躍中のIVE(アイヴ)のウォニョンは、以前所属していたIZ*ONE(アイズワン)では、当時14歳でデビューし、注目を集めた。
2022年8月にデビューしたNewJeans(ニュージーンズ)は、14歳~18歳という“メンバー全員が未成年”という若さ溢れるグループだ。
2020年11月にデビューしたボーイズグループのENHYPEN(エンハイフン)も、15歳~19歳でデビューを果たしている。
K-POPアイドルは、事務所の練習生期間を経た後にデビューを迎えるが、最近は比較的幼い年齢でデビューを迎えることが多くなっているようだ。
そこで今回は、現在第一線で活躍するアイドルたちがデビューした平均年齢を、2015年当時のデータに基づいて調査した。
その結果、平均デビュー年齢は、男女共に“約19.5歳”であることが判明した。
2022年現在、平均デビュー年齢は約16歳と言われており、2015年と比較すると、3.5歳も若くなっている。
続けて、韓国の芸能事務所別の平均年齢を見てみよう。
NCT(エヌシーティー)やaespa(エスパ)が在籍する、SMエンターテインメントは、18.4歳(男性18.9歳、女性17.8歳)と、平均年齢が最も低い。
Stray Kids(ストレイキッズ)やITZY(イッジ)が在籍する、JYPエンターテインメントは、18.5歳(男性19歳、女性17.5歳)。
SF9(エスエフナイン)やCherry Bullet(チェリーバレット)が在籍するFNCエンターテインメントは、18.7歳(男性18.5歳、女性19.1歳)。
TREASURE(トレジャー)が在籍するYGエンターテインメントは、20.3歳(男性20.1歳、女性20.8歳)。
YGの平均デビュー年齢は20歳を超えたが、事務所によっては、数年間の練習生生活を経てからデビューさせるケースがある。そのため、練習生期間の長さがデビュー年齢に影響を与えているとも推測できる。
それでは、事務所が若い内に早くデビューさせることで得られるメリットには、どのようなことがあるのだろうか?
ボーイズグループにおいては、やはり“入隊”が大きなポイントとなる。グループ活動を長く続けるために頭を悩ませるのが、メンバーの入隊タイミングだからである。
しかし、10代のうちにデビューできれば、入隊までの時間を稼ぐことができ、“入隊による活動休止”というリスクを避けられる、大きなメリットがあると見られる。
また、ガールズグループにおいては、“長く市場価値が保てる”というメリットが考えられる。
事務所別の平均年齢で最も早いデビューは、JYPの女性アイドルで17.5歳。
JYPに所属するTWICEは、16歳でデビューした末っ子のチェヨンとツウィが、現在は23歳。メンバー全員が20代となった。
しかし、いまだ活躍の勢いは劣らず、最近は、これまでの元気いっぱいでかわいらしいイメージから、セクシーな成人女性へと変身。彼女たちの新たな魅力が話題を集めている。
一方、デメリットはどうだろうか?
例えば、グループ内に年齢差がある場合で考えると、10代前半と20代のメンバーでは、身長差や体格の差が生じるだろう。
そのため、成長期を迎えるメンバーが、グループのバランスやまとまりを崩してしまう可能性もあると考えられる。
また、社会経験が未熟な幼い年齢でのデビューとなると、仕事に対するプレシャーやSNSへの悪質な書き込みなどへのストレス耐性が懸念される。
最近では「太った」「痩せた」など、アイドルの体型や見た目の微妙な変化をも細かく指摘するネットユーザーもいる。
徐々に幼くなっているK-POPアイドルのデビュー年齢に対し、ファンの間では「体力面だけではなく、精神面による影響で体調を崩さないよう、十分なケアやサポートが重要」という意見が高まっているようだ。
(構成:酒井知亜)