れいわ新選組の山本太郎代表(47)が30日、国会内で会見し、一部で報じられた沖縄県宜野湾市議選で同党が公認・初当選したプリティ宮城ちえ氏(63、本名・宮城千恵)の〝マルチ商法勧誘疑惑〟について、党の調査結果を発表した。
山本代表は、元教員の宮城氏が仮想通貨の投資案件を元生徒に勧誘した事実を認めながらも「違法性を知って勧誘したわけではない。この投資が詐欺であることを宮城自身も知らなかった。彼女も損害をこうむった被害者のひとり。党として、現時点で除籍などは考えていない」と見解を示し、党としての処分や議員辞職などを否定した。
宮城氏が元生徒に勧誘した投資案件は、金融商品取引法違反(無登録営業)の疑いで警視庁に逮捕された会社役員らの投資グループが金融商品としてうたった投資ファンド。仮想通貨の売買を通じて利益が出ると説明し、新たな出資者を紹介すると紹介料が得られるマルチ商法の手口で約650億円を集めた。
聞き取り調査を行った大石晃子衆院議員(45)によると、宮城氏は2020年、元生徒に対し仮想通貨の投資案件を勧誘。宮城氏自身も約300万円の損害を受けたという。勧誘された元生徒は、宮城氏に対し訴訟を起こす準備を進めている。
山本氏は、投資案件を勧誘した宮城氏の道義的責任についても言及。「詐欺ということを知らずにその投資案件に踏み込んでしまったのみならず、他の人にも声をかけてしまって損害が生まれてしまったというのは残念」としながらも、宮城氏自身も被害者であることを強調。「ネットワークビジネスやマルチ商法というのは、この国において違法ではない。合法的に許されたやり方。違法性、詐欺的な手法を使ってということであるならば違法になる。犯罪者扱いで、記事を出されるやり方もどうかと思う」と、気色ばむ場面もあった。