BLACKPINK(ブラックピンク)が、完全体でカムバックを果たす日が迫ってきた。
9月14日0時、BLACKPINKはYouTube(ユーチューブ)チャンネルなどの公式SNSを通して、音楽ファンを挑発するような衝撃的な映像を公開。
9月16日に発売する、2ndフルアルバム「BORN PINK」のタイトル曲「Shut Down」のMVティーザー映像だ。
BLACKPINKはアルバム発売に先立ち、8月19日に「Pink Venom」を先行公開。MVは、公開から約7日半で、再生回数2億回を突破するなど、並外れたグローバル人気を改めてアピールしている。
今回公開された「Shut Down」のティーザー映像には、オープンカーに乗って疾走するロゼ、カリスマ溢れる目つきで正面を見つめるジェニー、ユニークなファッションに身を包んだジスが順に登場する。
そして最後に登場したリサは「keep watching me shut you down」という歌詞とともに、引き金を引くようなアクションを見せ、23秒という短い時間ながらも見る者を圧倒する雰囲気を醸し出した。
また映像には、BLACKPINKがこれまで発表した楽曲タイトルが記された、ポスターやネオンサインも随所に登場し、目を引いた。
そして何といっても、ファンの注目を集めたのは、聞こえてきたメロディー。
イタリア音楽家のニコロ・パガニーニ(1782~1840年)のバイオリン協奏曲2番「ラ・カンパネラ」のメロディーが、繰り返し流れているのだ。
ティーザー映像を見た韓国ネットユーザーは「聞いて1秒で鳥肌」「わあ! ラ・カンパネラだ!」「今回の曲も良さそう、心臓が震える衝撃」「クラシック曲を入れてくるとは想像してなかった」などの反応を見せている。
パガニーニは、バイオリンの名手としてヨーロッパ中に名を広めた。
彼の演奏があまりにも上手だったため、「パガニーニの演奏技術は、悪魔に魂を売り渡した代償として手に入れたものだ」という噂が出回り、当時彼のコンサートでは、実際に十字を切る人もいたという。
そして、彼の〝悪魔と契約したバイオリニスト〟という噂は瞬く間に広がり、実際にキリスト教の司祭から尋問を受けたことも。
司祭は、彼の素晴らしい演奏を聞き、「バイオリンにどんなことをしたら、そんな音が出せるのか?」と問い詰めたという。
そこでパガニーニは、冗談めかして「私のバイオリンや弓には悪魔がいる、私も悪魔だ」と返し、自身にまつわる噂を否定しなかった・・という逸話が伝えられている。
彼が〝悪魔のバイオリニスト〟と呼ばれる理由には諸説あるが、そもそもは、彼の演奏がこの世のものとは思えないほど〝恐ろしい〟と感じさせるうまさだったことに因る。
この時、〝悪魔〟という言葉はマイナスイメージだけでなく、誉め言葉としても用いられていた。
今回、BLACKPINKのティーザー映像に、パガニーニの曲が使用されたことで、ファンの間では「BLACKPINKも、悪魔に魂を売ったってこと?」「〝私たちの才能が一番〟という自信の表れ?」など、曲の解釈を推測する声が続々と上がっている。
BLACKPINKは果たして、“悪魔の才能”というコンセプトで、音楽ファンを誘惑する強烈なビジュアルと、聴覚的な快感を予告しているのだろうか。
アルバムは、9月16日午後1時に発売。『Shut Down』の全貌が明かされるのも、もうすぐだ。(構成:酒井知亜)