共感やほっこり系など、“カドが立たない”作風が主流となっているSNS発の漫画作品。その中で、シモネタはもとより、批判を恐れないパロディや過激な描写などを交えた変幻自在の4コマが一部で熱狂的な支持を集めている。
作者は、Z会さん(@z47872234)。あらゆるテーマを横断しながら、独自の世界観で“笑い”に昇華していくその作品は、一体どのような発想から生まれてくるのだろうか。その創作の背景についてお話を伺いと共に、人気の作品も紹介する。
自分の殻を破った作品を
友人が漫画を描く姿に触発され、思いがけず創作活動をスタートさせたというZ会さん。現在のスタイルである4コマ作品は、どのようなこだわりの中で生まれたのか。「実を言うと、4コマにはそれほどこだわりはないんです。4コマのほかに、1コマや3コマの作品もあります。今はとにかく忙しいので、あまり時間を描けずに描けるスタイルを模索する中で辿り着いた感じです。また、SNSで漫画を発表するようになった頃は、4コマ作品が主流だったので、『ひょっとすると、4コマ作品ならたくさんの人に読んでもらえるかな』と思ったことも理由のひとつです」と話す。
Z会さんが描く作品の特徴は、さまざまな角度から笑いに切り込んでいくこと。パロディやシュール、シモネタなど、あらゆる発想が詰め込まれている。この特徴について、Z会さんは「言い出したらキリがないほど、いろんな人に影響を受けています。お笑い芸人はもちろん、ギャグ漫画、Twitterで見かけたギャグ漫画、YouTubeやTikTokにアップされた動画なども発想の原点になっています」と教えてくれた。また、何より大切にしているのが、自分で決めたルールに縛られないことだという。「今まで自分が頑なに良しとしてこなかったモノに対して、理解を深め、研究し、作品化していく。その姿勢が、とある学習塾のように感じたので、ペンネームZ会としました」
「今後の展開については、しっかりとは決めていません。ただ、ギャグでもホラーでもラブコメでも挑戦してみたいなと思っております。また、単に4コマといった形式に限らず、普通の漫画や、動画制作にもチャレンジしたいですね。どんな内容で表現していくかというよりかは、何をどうすれば人の気を惹けるのか、面白いと思ってもらえるのかに着目してコンテンツ作りに理解を深めていきたく思っています」。まるで、研究者のように“面白いこと”や“楽しいこと”を追求し続けるZ会さん。次は、どのようなコンテンツを繰り出すのか、見守り続けたい。
◆◆Z会さんInformation
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