脳科学者の茂木健一郎氏が7日、YouTubeに動画を配信。安倍晋三元首相の国葬について「国会を開いてまで審議することなのか」と語った。
移動中の駅を歩きながら撮影した動画で、「日本の世論を見ていると、なんとなくこの国が停滞する理由が分かる」とつぶやいた。「もちろん、安倍さんの政治についていろいろ言われる方がいるのは当然のことです。国葬の是非といっても、税金を使うんで、議論をすべきことだとは思うんですけど」と前置きしつつ、「国会を開いて閉会中審議をするまでのことなのか」と問いかけた。
茂木氏は、円安や物価高、もしくは、子供の安全、教育などを『議論すべきこと」に挙げ、「国政の優先順位として安倍さんの国葬がそれほど高いとは思えない」と疑問視した。
五輪の裏金問題についても「日本の政策課題でどれほど意味を持つのか。オリンピックは終わったことですからね。それについて検証、見直すのは大事なんでしょうけど、そればっかりになるのはどうなんでしょう」と話した。
統一教会の問題についても「信教の自由がある中で、どこまでが許されるか基準が必要。かなり議論が必要だけど、議論が深まることも期待できない」とぶった切り、「ワイドショーやネット世論を見ているとかなり残念」「より重要で困難なことは他にたくさんある。議論すべきことを議論せず、疑似問題にリソースを注ぐこと必要があるか、疑問だ」と語った。