世界の不吉な数字、米国は「191」9・11同時多発テロとの関係は?インドは「26」など各国別に紹介

深月 ユリア 深月 ユリア
画像はイメージです(Wirestock/stock.adobe.com)
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 ラッキーナンバーとは逆に、アンラッキーな番号がある。例えば、日本における「4」は「死」との語呂合わせで、キリスト教圏では聖書に由来する「13」がよく知られている。ジャーナリストの深月ユリア氏が世界の「不吉な数字」について、専門家や各国の知人から話を聞き、その内容を紹介する。

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 古来より、日本では「死」を連想させる「4」、「苦」を連想させる「9」は「不吉な数字」と言われてきた。

 怪談師の稲川淳二と幾度か仕事をしてきた心霊能力者で、都市伝説に詳しい鈴田乃神助(すずきじゅん)氏に筆者がインタビューしたところ、「『不吉な数字』というと、日本では4と9が有名ですね!ホテルでは4のつく部屋を作らないようにしたり、病院でも4のつく部屋を欠番にするということもあるといいます。しかし、4が合わさる『4444』は、必ずしも『怖い数字』ではなく、『幸せ』を象徴する、とも言われています。さらに、超不吉な番号としては、日航ジャンボ機墜落事故を起こした日本航空では123便は永久欠番となっています」。

 しかし、筆者が複数の外国人の知人に聞いたところ、「不吉な数字」は 各国によっても異なるようだ。

  【キリスト教圏内】「13」が「不吉な数字」とされているが、それは、イエス・キリストを裏切り密告し十字架にかけたのが「13」番目の弟子ユダだからだ。また「666」も「不吉な数字」とされているが、聖書の「ヨハネの黙示録」によると、この世の終末に出現する「獣=ルシファー」が堕落した人々に刻印する「獣の象徴」が666とされている。 

 【米国】「191」が“不吉な数字”とされている。というのも、 「191」にまつわる飛行機事故が多発し、 現在もデルタ航空では191便が永久欠番になっている。

 1967年、X-15フライトNo.191が墜落事故。72年、ピリンエアーのフライトNo.191がマケドニアで墜落事故。79年、アメリカン・エアラインのフライトNo.191が空港で墜落事故。85年、デルタ航空のフライトNo.191がデトロイトで墜落事故。2012年、ジェットブルー航空のフライトNo.191がテキサスで緊急着陸。

 01年9月11日の同時多発テロも、日付の「911」が「191」の並び順を入れ替えている、という見方もできるが、 鈴田乃神助氏によると「911同時多発テロではたくさんの消防士も亡くなっているのに、アメリカでは消防と救急車を呼ぶ緊急電話番号が911」だという。

 【中国】7月が幽霊月とされているため、「7」が「怖い数字」とされている。また、「250」が中国語で 「大馬鹿野郎」を意味する 「eri bai wu」と読むため、「侮辱する数字」とされている。日本同様に「死」を連想させる「4」も「不吉な数字」とされているが、逆に「9」は「永久」を連想させることから、吉数とされている。

【インド】 過去、『26日』に災害が発生したことが多く、「26」が“不吉な数字”とされている。

 01年1月26日、グジャラート州で2万人が死亡する大地震。04年12月26日、インド洋で23万人が死亡する大津波。07年5月26日、インド北西部のグワハティで大爆発発生。08年7月26日、アフマダーバードの町で大爆発発生。08年11月26日、ムンバイ同時多発テロ事件。

 【イタリア】「17」が“不吉な数字”とされている。17のローマ数字は「XVII」だが、これを並び換えると「VIXI」。これはラテン語で「私は生きていた(つまり、現在は死んでいる)」という意味になる。イタリアの国営の航空機は17便も17搭乗口も席に17列も存在しないという。

 【ブルガリア】 「『0888 888 888』の携帯番号の携帯を持った人は10年以内に死ぬ」という都市伝説がある。過去にこの番号を持ったといわれる、ブルガリア・モバイルカンパニーCEOのウラジミール・グラショフ氏ががんで死亡、次に麻薬密輸組織のコンスタンティン・ディミトフとコンスタンティン・ディシリフが暗殺された。この都市伝説が国中に広がり、ブルガリアの通信会社は「0888 888 888」を永久欠番にした。

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 「不吉な数字」は各国の宗教・文化・言語によって異なるが、世界共通の「不吉な数字」はないようだ。気にしすぎず、都市伝説として楽しむ程度でよいのかもしれない。 

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