政治ジャーナリストの田崎史郎氏が3日、読売テレビ・日本テレビ系「ウェークアップ」に出演し、山際大志郎経済再生担当大臣が事務所スタッフに宗教を尋ねたことについて「かなり危ない行動」と指摘した。
山際氏は2日の閣議後の会見で、秘書が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)信者である可能性があると一部週刊誌で報じられたことについてコメント。「事務所のスタッフ全員に事実関係を確認しましたところ、1人も当該宗教の信者でいるという人間は確認できませんでした」と否定した。さらに「通常はスタッフがどのような信教を持っているのかということについて尋ねることはしないのですけれども、社会情勢に鑑みてわたしの方からあえて質問して回答を得ている」と“特別な対応”だったことも強調した。
番組司会を務める弁護士で中大法科大学院教授の野村修也氏は、田崎氏に「スタッフの人に『どいういう宗教を信じてますか』とはなかなか聞けませんけども、そういう状況の中で関係を断つことっていうのはできるんでしょうか?」と質問。田崎氏は「山際大臣が事務所の人に宗教を聞くってこと、これがかなり危ない行動だと思います」と指摘。「聞いたこと自体、そして聞いた後、統一教会員だと分かったらクビにしたんですかと。いずれも宗教差別につながるんです」とデリケートな問題に踏み込んでいると解説した。
さらに「宗教によって差別しない。会社を受ける方にも(入社試験の面接で)宗教を聞いたりしないわけです。そういうことを平然とやる社会になってはいけない」と山際氏のスタッフへの質問の問題点を解説。「これ、かなり重大な問題だと思っています」と危機感をつのらせた。