インドの首都ニューデリー郊外で28日、高さ103メートルの高層マンション2棟が爆破・解体された。最高裁判所が建築基準や火災安全基準を満たしていないとして、取り壊しを命じたため。入居者はいなかった。
「スーパーテックツインタワー」は国内で最も高い建造物とされていた。解体された理由は、違法建築だった。インドでは違法建築の建物が横行しており、この建造物を巡っても建設業者と住民が長年、法廷闘争を続けてきたが、最高裁判所は複数の建築基準と防災基準を満たしていないとして、取り壊しを命じていた。
解体には約3700キロの爆薬が使用された。住宅850戸が入る2棟のタワーは、5秒ほどで姿を消した。爆破によりがれき8万トンが残されるが、大半は跡地の埋め立てに使われ、残りはリサイクルされるという。