数多くの種類が発売され、幅広い世代から愛されているボードゲーム。
カードを使った簡単なモノから、キットを使った大がかりなモノまで、多種多様な種類のゲームが発売され、あらゆるユーザーの心をキャッチしている。
様々な発想から新たなゲームが誕生するボードゲームだが、今SNSでは「0歳児の赤ちゃんが居る時だけ遊べるボードゲーム」なるものが大きな話題を呼んでいる。
「0歳児ボドゲ」と名付けられたボードゲーム、そして「1~6歳児ボドゲ」と呼ばれる、こちらも年齢が制限されたボードゲームだ。
年齢が限定されるボードゲームとはいったいどういうものなのか?このボードゲームの製作者であり、大阪のボードゲームホテルで作品のデザインもしたデザイナーである佐藤ねじさん(@sato_nezi)にお話を聞いた。
橋本ダイスケ(以下「橋本」):大きな話題となっている「0歳児ボドゲ」と「1~6歳児ボドゲ」ですが、一体どの様にして遊ぶボードゲームなのでしょうか?
佐藤ねじ(以下「佐藤」):「0歳ボドゲ」は、0歳児の15秒後のアクションを予想するゲームです。手持ちの5枚のアクションカードから、予想します。いいアクションカードを引く運と、どのアクションカードを、どのタイミングで出すかの戦略も組み合わせたゲームになります。育児しながら、とても静かに遊ぶことができます。
「1〜6歳ボドゲ」は、子供にやってほしいアクションをしてもらうゲームです。手持ちの3枚のアクションカード(すわる、だきつく、あくび等)を、30秒以内でどこまでやってもらえるか競います。ただし、他のプレイヤーに何のアクションさせようとしてるかバレてはダメなので、指示の仕方を上手くやるのが工夫ポイントになります。こちらの方がよりゲーム的な要素が高く、盛り上がります。
橋本:なるほど!!予測不能な赤ちゃんの動きを当てるゲームなんですね!お母さんと一緒に子供を見守りながら遊べる画期的なゲームですね!このボードゲームの着想を得たキッカケを教えてください。
佐藤:次男が0歳のときに、定期的に泣いて起きてしまったりで、長男と夫婦3人でボードゲームで遊ぶ余裕がありませんでした。そこで、仕方なく赤ちゃんが15秒後にどうなるか予想するゲームを試作して、遊んでいました。今回それを商品化した形になります。
橋本:一家団欒で遊びたいと言う想いから生まれたゲームなんですね。実際に遊んだ方やSNSの反響はいかがでしょうか?
佐藤:とてもポジティブな反応、同じく育児してる人からの共感の声が多い印象があります。同じ境遇をみんなくぐって来てるのだなと、感じました。
橋本:子育ては大変ですから、少しでも楽しくしたいものですね。様々なこども企画を製作なさっている様ですが、どの様な企画があるかご紹介いただけますか?
佐藤:こどもが決めた値段で、こどもの作品を売る「5歳児が値段を決める美術館」と言うECサイトを展開しています。全部こどもが決めた事なので、金額も説明もめちゃくちゃだったりもします。
他には、小1の子に投資やビジネスを遊びながら伝える「小1起業家」。後追いする時期の子に、等身大のお母さんでも安心するのか実験した「等身大パネルマザー」などなど、様々な企画を行っては記載させてもらっています。
橋本:全てこども中心の企画で素敵なモノばかりですね。最後に、今後新たに構想中の企画がありましたら、お教えいただけますか?
佐藤:いつも生活の中で生まれるものが多く、こども何かつくるシリーズは、定期的に続けていくと思います。秋頃に、幼児向けのおもちゃを1つ発売予定なのと、書籍も現在すすめています。
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佐藤さんのお話からは、子供を主体とし、子供と一緒に楽しめる事を考えた様々な企画の想いが伝わった。もしかすると、この0歳児ボドゲも、15秒後に動きを予想されていた赤ちゃんが、大人になった時に自分の子供に同じカードを使って15秒後を予想している…そんな未来があるかも知れない。佐藤ねじさんの今後のこども企画に期待したい。
「5歳児が値段を決める美術館」:https://five.blue-puddle.com
「小1起業家」:https://note.com/sato_nezi/n/n7b911aadd691
「等身大パネルマザー」:https://note.com/sato_nezi/n/n2740e832e92f