幼い頃の衝撃を作品化させた。かつて小学館の入門百科シリーズ「鬼太郎なんでも入門」に登場した「鬼太郎解剖図」がフィギュアになった。作家のオデさんは「子どもの頃に解剖図を見て、トラウマのように心に引っかかっていました。ようやく完成しました」と感慨深げに話した。
構想から完成まで数年を要した作品。24日、千葉・幕張メッセで世界最大の造形・フィギュアの祭典「ワンダーフェスティバル(ワンフェス)2022夏」に出品し、開始から20分程で完売。つげ義春の「ねじ式」、新作のつげ義春「紅い花」キクチサヨコもほぼ同時刻に完売した。「お客さんには感謝していいます。予想より早く売り切れてしまい、申し訳なかった。次のワンフェスにはもっと多く持ち込めるように準備したいです」と話した。
鬼太郎の頭蓋骨内に目玉のおやじが寝転がり、内臓も「解剖図」からリアルに再現。「おちんちんはありません。つくべきものがついていないぞ、と指摘を受けましたが、『解剖図』に描かれていなかったので、ないのが正解なんです」と力説した。
オデさんは2012年から大友克洋「AKIRA」をフィギュア化し注目を集めた。愛知県在住。販売はワンフェスでの対面のみ。前回のワンフェスで「ねじ式」を初出品し、話題を集めた。次回は新作として、つげ義春「ゲンセンカン主人」の出品を目指している。