れいわ新選組代表で衆議院議員の山本太郎氏が15日、東京・衆議院第二議員会館で記者会見を行い、議員を辞職することを発表した。
会見で山本代表は「私、山本太郎は衆議院議員を辞職いたします」と明言。その理由を「参議院選挙に出馬いたします」とした。国会議員を務める国政政党の代表による〝鞍替え出馬〟は、2019年7月の参院選に比例で当選し、同10月に埼玉県知事選挙に出馬したNHKから国民を守る党(N国=当時)の立花孝志氏以来となる。
山本氏は「今年の参議院選挙が終わると、3年間、国政選挙が行われない可能性がある。この空白の期間、政治の暴走が実行される可能性が高いとみています」とし、その〝暴走〟を止めるための出馬であることを強調。「選挙の結果、自民党は大きく票を減らす結果にはならないだろう、野党側は大きく勝つことが難しいとみています。つまり、今の状態が継続する」と分析した上で、「自民、公明、そして与党側の皮を被った維新のような政党が伸びていく。この3年間は危険なものになり得ると思う」と厳しく批判した。
〝空白の3年間〟に起こりうる事象として「消費税の増税」「雇用の破壊が加速」「憲法の改悪はもちろんのこと、他にも恐らく、好戦的な外交も継続していく、戦争の当事国になることもありうるかもしれない」などと指摘。「空気を読まない私達が議席を増やし、声を大きくしていく必要がある」と思いを口にした。
一部で予想される、議席増やしを狙った鞍替え出馬との批判については「何も分かってない。(衆院選は)投票用紙に『山本太郎』と書いてもらってないんです。れいわ新選組という政党で票をいただいたんだから」とバッサリ。出馬の方法については「比例では出ません。選挙区で出ますよ。どこの選挙区かって?今は言わない。〝指定席〟が決まっているようなところのイスをもぎ取りに行く」と宣言した。
山本氏は90年に日本テレビ系列「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」の「高校生制服対抗ダンス甲子園」に出演して注目され、芸能界入り。2012年に衆議院選挙に初出馬し、落選。13年の参議院選挙で初当選を果たした。19年には「れいわ新選組」を設立し、代表に就任。20年の東京都知事選にも出馬した。21年の衆院選で比例代表として議席を獲得し、衆院に復帰したばかりだった。