英シンガーソングライターのサム・フェンダー(27)が、かつての同級生から結婚式での演奏を頼まれた際、無下に断るのを楽しんでいると明かしている。イギリス北東部の町ウィットリー・ベイの裕福な地域の高校に通っていたサムは、当時、自分の居場所がないと感じていたそうで、同級生達はサムをよくからかっていたという。
サンデー・タイムズ紙のカルチャー誌にサムは、「談話室の一角に貧民コーナーというのがあって、僕はよくそこに座っていたんだ」「で、今になって、みんな結婚式で演奏をしてくれないかって頼むんだ。だから、すぐさま『うせろ』って言うんだ。最高だよ」と話す。
そんなサムは、ミュージシャンとして道を開こうとしていた20歳の時、命に関わる病気を患っていることが発覚、「僕がやることなすこと全てに関連づけられてしまう」ため病名を公表することはない一方、健康問題がデビューアルバム『ハイパーソニック・ミサイル』の制作に追い打ちをかけたと認めている。
幸運にも予想外の回復を遂げたサムは、こう振り返る。「僕は、『なんだよ、音楽の道に失敗して、たぶん死ぬのか』って思った」「でも、若くして死ぬ可能性があるのなら、実際その前に、何か意味を成すアルバムを1枚はリリースしようと思ったんだ」「そして今、僕は自分の好きなアルバムを2枚リリースした。まあ、1枚は控えめで、1枚はめちゃくちゃ良いよ」
セカンド・アルバム『セヴンティーン・ゴーイング・アンダー』が大ヒットしたサムは現在、「寛解に近い状態」にあり、定期的な検査を受けて薬を服用しているものの、「完全に普通」の生活を送ることができているという。また、サードアルバムの制作を開始する準備をしており、「25歳になるまで有名にならなかったから、僕が書く曲の多くはそれまでの人生についてなんだ」「今の人生については書かない。誰も僕が世界中を飛び回っているなんて聞きたくないだろうしね」と新作にはスターダムの話は一切含まれないと語った。