前島亜美 「ぷよぷよ」プロ選手の人生をかけた戦いに落涙寸前 eスポーツが与える勇気とは

松田 和城 松田 和城
インタビューに応じた前島亜美
インタビューに応じた前島亜美

 声優、女優として活躍する前島亜美(24)が19日、都内で行われた対戦アクションパズルゲーム「ぷよぷよ」シリーズのセガ公式プロ大会「GigaCrysta Presents ぷよぷよファイナルズ SEASON4」に大会MCとして出演。優勝賞金150万円と年間王者をかけた、トッププロ8人による6時間超の熱戦を見届けた。登録者数が21万人を超える自身のユーチューブチャンネル「前島亜美チャンネル」でゲーム実況動画を投稿しゲーム好きとしても知られる前島。大会後、取材に応じ、eスポーツプロ選手の戦いから与えられた勇気について赤裸々に語った。

 決勝戦は、リーグ形式の予選を全勝で勝ち抜いた最年少プロのともくん選手と前年度王者のぴぽにあ選手が激突。圧倒的な強さを誇った両者の対決に前島は、真剣な表情で試合の様子を見守った。出場選手のSNSをチェックしていたため彼らの試合にかける思いの大きさを理解していた。「泣きそうになりました。人生がかかっているってかっこいいなと思いました」と当時の心境を振り返った。優勝した19歳のともくん選手を含め、年下や同世代の若い人の活躍に刺激を得た。「もっとがんばって生きなきゃ・・・!ってなりましたね。こんなにも努力することで人は進化するんだっていうのをゲームを通して毎回目の当たりにさせていただいています」と話した。

 年間王者を決める同大会は、シーズンの集大成ということもあり配信の視聴者も含め盛り上がりを見せた。2021年に発売30周年を迎え、幅広い層から愛され続けている同ゲーム。前島は小学生の部の大会にも触れ「ほんとにレベルが高いんですよ」と力強く話し始めた。「悔しくて泣く姿、そういう本気でがんばることは生きる上で大切だと『ぷよぷよ』を通して再度思わせてもらったので、自分にできることや自分のお仕事を私もがんばらないといけないなと思いました」と続けた。

 前島は引きこもり気味だったという学生時代、一人で熱中できる同ゲームにハマった。最も遊んだのは2004年にコンシューマー版が発売された「ぷよぷよフィーバー」。爽快感、達成感がくせになり夢中でプレーした。

 舞台への出演や声優業で忙しい日々を過ごす中、現在でもプロのゲーム実況動画を視聴したり、隙間時間で練習したりするという。2016年にテレビ東京で放送されていた番組「柴田君のBダッシュゲーム道」に出演していた際、アンタッチャブル・柴田英嗣に勝利。番組内で「得意ゲームは『ぷよぷよ』」と明かすほど、実力には自信が少なからずあった。昨年からセガ公式大会のMCに参加することになり、プロ選手のレベルの高さ、熱量を目の当たりに。妥協なしに勉強し続けるプロとしての姿勢を肌で感じた。「(ゲームを)極めている方かなと思っていたんですけど、トップクラスを前にしたらわたしはめちゃくちゃエンジョイ勢だったなと思いましたね」と苦笑いを浮かべた。

 同ゲームでは女性の一般選手が出場できる「レディースカップ」の第1回大会が今年の1月に行われた。今後、MCでなく選手としての参加を問うと「いつか大会に出たいなって思う気持ちもあるのですが…まだGTR(ぷよぷよのテクニックの一種)もできない状態なので夢の話にはなってしまいますね」と控えめ。一方で「もっと盤面がみれるようになって、選手の試合中の思いやプレーを分かりやすく視聴者の皆さんにお伝えできるように解説・MCとしてもっと成長したいです」と言葉に力を込めた。

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