勇者ゼイリシ、魔王コクゼーから還付金を取り戻せ!確定申告を学べるRPGが話題に

松田 和城 松田 和城
「確定申告を頑張るRPG」開発画面(あをにまる氏ツイッターより)
「確定申告を頑張るRPG」開発画面(あをにまる氏ツイッターより)

 趣味で無料のゲーム、小説などを製作している「あをにまる」氏(@aonimaru_games)が確定申告のやり方を楽しく学べるフリーゲーム「確定申告を頑張るRPG」の開発段階の画像を投稿し大きな注目を集めている。年間所得に対する税金などを計算し税務署に報告する確定申告は毎年、その複雑さから苦戦する人が決して少なくない。そんな確定申告をRPGに落とし込んだアイデアが好評を博し、同ツイートは20日時点で7万5000を超えるリツイートと20万以上の「いいね」を獲得している。

「勇者ゼイリシよ!確定申告を行い、魔王コクゼーから還付金を取り戻すのだ!」

 

 中世風のお城で王様が勇者に魔王討伐を命じるというRPG作品でおなじみのだが、そのセリフは独特。他にも「『イータックス』の魔法を使えば、ダンジョン(税務署)に行かなくても申告(バトル)ができるんだぜ」と酒場のマスターが冒険者にアドバイスをする場面など、確定申告に関連する事柄がユニークに表現されている。「おもしろそう」「やってみたい!」とプレイを望む声が多く上がった。あをにまる氏によると開発段階のため詳細は未定だが、税理士法人から監修の申し出をあったという。

 同氏はこれまで、本業の合間に歴史や文化をテーマにしたフリーゲームや小説を発表。小説「ファンキー竹取物語」は「はてなインターネット文学賞大賞」を受賞している。今回、これまでと方向性が大きく異なるテーマに取り組んだきっかけは「任天堂が確定申告ソフトをリリースすれば年度末の悲鳴を避けられるのでは?」という1件のツイート。バズっている様子を見て「確定申告や税金の仕組みについて笑いながら馴染めるようなネタゲーを作ってみたら面白いのではないかと思い立ち、軽い気持ちで試しにイメージ画像をツイッターに投稿しました」と振り返った。

 想像を超える反響に動揺している。「50いいねくらい付いたらいいなあと思っていたので、完全に予想の遥か斜め上でした。普段の僕が本当に読んでもらいたい奈良の歴史ネタや自作小説などは全然伸びないのに、『どうしてこうなった…』という若干複雑な気持ちです」と心境を明かした。

 「ラーメン屋が休憩時間にコーヒーを作っているようなもの」と表現した通りあくまで趣味の一環として製作。そのため完成時期のめどは全くついておらず、過度な期待はしないでほしいと、自身のツイッターでも訴えている。「なにぶん連日遅くまで本業の仕事をこなしながら、さらに他の優先的に執筆したい作品の作業の合間でこのRPGを私が趣味で全て一人で製作するという貧弱な生産体制です。目下、私の数少ない友人などに協力依頼をかけつつ、適宜製作人員の拡充を図っています。数年単位の時間がかかる可能性もあり、また、現時点では完成の保証も100%できない状態です」。一方で、製作意欲は十分にあることを示し「もし僕のゲームのアイデアに興味を持ってくださった企業さま・団体さまなどがおられましたら、ぜひお声かけいただけるとうれしく思います。何とぞ、よろしくお願いいたします」と呼びかけた。

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