ボクシング元ヘビー級世界王者ウラジミール・クリチコ(45)が、ウクライナで起こっている戦争を「人生最大の戦い」と表現している。ロシアによる軍事侵攻から母国を守るため前線で戦っている元ヘビー級世界王者のクリチコ。それは輝かしいボクシングのキャリアで経験したどの戦いよりもはるかに重要なものだという。
クリチコはデイリー・ミラー紙にこう語る。「ボクシングはスポーツで、これは戦争だ。我が国の人々が死んでいっている」「君とこの会話をしている間にも、罪のない女性、子供、市民が爆弾やミサイルの標的となり、酷い戦争の現実に直面している。人はこれを私の人生最大の戦いと言っているが、その通りだ。戦争がどれほど恐ろしいかを実感するなんて非常に悲しいことだ」
また、スポーツ界でロシア人選手たちの参加を禁止する動きが次々と発表されていることに関しては「全てのスポーツ競技会からロシアを孤立させることは、攻撃的な行動ではない。我々は戦争を止めさせるために、平和のためにそうしている。私はアスリートたちに対して個人的な敵意は全くないが、ロシアの最高指導者プーチンによる攻撃に対しては多くある」「我々は、スポーツを含む異なるレベルでの制裁が極めて重要だと信じている」「スポーツ競技会に出られないとなったら、アスリートたちは彼らのリーダーに『どうして誰も私達と競技しないんですか?』と尋ねることになる。繰り返し言う。これはアスリート達に向けたものではなく、ウクライナの平和のためにしていることだ」
そしてクリチコは「出来る限りのかたちで今行動を起こすことが大切だ。2,3週間待たないで欲しい。毎分、毎時間、そして1日1日が肝心だから」とウクライナ支援を呼び掛けている。