ファンタジー世界モチーフの「仏壇」誕生 死後の世界で「冒険」を 

 プラスチック加工などを手がける株式会社匠工芸(兵庫県高砂市)が「ファンタジー仏壇『Prayer Spot』~旅立ち~」を発売し、そのユニークなデザインがSNSなどで注目を集めている。同社の折井匠代表は「亡くなった世界で冒険に旅立ってほしい」と、思い入れを明かした。

 「ファンタジー仏壇」は、縦40.5センチ、横34センチ、奥行き28.5センチの箱型。扉の中は「霧がかかった深い森の中」をイメージし、木や苔むす石のモニュメントが独特の世界観を形成。中央に鎮座する「岩」には”伝説の剣”が刺さっている。剣は実際に抜くことができ、岩も可動式で、代わりに好みの仏像などを置くこともできる。値段は88万円(税抜)。受注生産商品で、先月31日から購入を受け付けている。

 同社はファンタジー武器造形ブランド「TAKUMI ARMORY」を運営し、”異世界”モチーフの「剣」や「魔法陣」(飛沫防止パーティション)などを制作している。初めての仏壇製作は、兵庫県で仏壇仏具店を展開する「素心」とのコラボレーションで実現した。

 「個人的な感覚なんですけど、生きている間は冒険やチャレンジをできないまま一生を終える人が多いのではないかと思う」。折井代表は「『嫁がいるし』『子どもが生まれたし』『35年ローンで家を買ったし』と守らないといけないものがある」と、現実世界での「冒険」の難しさを説明。仏壇には「亡くなった世界で剣を抜いて、生きていた時にやりたかった冒険に旅立ってほしい」という思いを込めた。

 追加料金を支払えば、細部のカスタマイズも可能。剣のデザイン変更や、森の中に滝を作ったり、剣をハンマーに変えたりすることもできる。

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