俳優・神田正輝(71)が25日、レギュラーを務めるABC・テレビ朝日系「朝だ!生です旅サラダ」(土曜前8・00)に生出演した。18日に長女で女優の神田沙也加さんを35歳の若さで亡くし、21日に札幌市内で密葬を済ませて以来のレギュラー生出演。番組内で沙也加さんの話題を直接出すことはなく、明るく進行した。
紺色スーツにノーネクタイ姿の神田は、最初は少し表情が硬かった。それでも「おはようございます。2021年12月25日土曜日の朝です」と普段通りの日付コール。そして、少しおどけたような様子で周囲を見回しながら「なんか、いつも僕はみんなを守る立場だが、きょうは守られている雰囲気がするな。ありがとうございます。僕は元気ですよ!」と悲しみを隠すように手を振り、元気な様子でオープニングトークをこなした。
話を受けた女優の向井亜紀が、感情を必死にこらえるように「(同番組が)30年かけて作り上げてきたものがあるので、きょうは普段通り…」とかみしめるように話すと、タレント・勝俣州和も「楽しい旅サラダにしますよ!」と笑顔で呼びかけた。神田に「お忙しい中…」とゲスト紹介された南果歩も「いろいろあって、私も仕事をがんばろうって思ってやってます」と、神田を気遣うように頭を下げた。
目の下にクマを作り、やや疲れた様子ながらも終始明るく振る舞った神田。愛媛県今治市のご当地グルメ「焼豚玉子飯」をスタジオで食べるシーンでは「久々にちゃんとしたご飯を食べた。歯ごたえあるね」と話し「『旅サラダ』に来てよかった。ご飯食べられた」と、これまで食事もままならなかったことを示唆していた。
旅紹介もつとめて明るくこなし、韓国の珍しい魚介が紹介されるVTRを見ては口をあんぐり開けて驚くなど、周囲に気を遣わせないよう振る舞っているようだった。エンディングでは「来年は1月8日、新年で会います。来年はまた旅を続けたいと思います。おれ、ずっと旅してるんだけど。『旅サラダ』また来年です。すてきな週末を!」と全員で両手を振って笑顔で応えていた。