クイーンのドラマーのロジャー・テイラーが、コメディアンのサシャ・バロン・コーエンが故フレディ・マーキュリーを演じていたら「完全に最悪」になっていたと考えているようだ。ロジャーは、フレディの生涯を描いた伝記映画で当初主演予定だった「ボラット」シリーズでお馴染みのサシャを「あまり良い俳優ではない」と評価。その後、ラミ・マレック主演で『ボヘミアン・ラプソディ』となり、2018年に大ヒットを収めている。
ロジャーはクラシック・ロック誌に語った。
「サシャは完全に最悪だっただろうと思うよ。彼は何と言っても押しが強い」「それに、(フレディより)身長が6インチ(約15cm)も高い。彼の最近の5作品を見て、あまりいい俳優ではないなという結論に達したんだ」
「私が間違っているかもしれないけどね。彼は非常に素晴らしく破壊的なコメディアンだと思ってたから。それが彼の得意とするところだ。とにかく、ラミは本当に難しい役を見事に演じきったと思うよ」
一方、同映画は大ヒットを記録したものの、ライブ・エイドでのパフォーマンスにドラマ性を持たせるため、フレディがバンドメンバーにエイズ陽性であることを告げた日を変更するなど、時系列にドラマ性を持たせたことで批判を浴びた。
この件について、ロジャーはこう説明する。
「この作品がフィクション化したのは現実のストーリーではなく、細部だけだ。言われているように、時間軸が狂ってしまった」
「でも100分程度の映画を作るときには、時間軸をいじらずには上手くいかないものだ。映画が成立しなければならない、それがまず第一」
「ドキュメンタリー映画でも、絶対的に時間軸にこだわることはなく、効果的にするために、すべてを絞り、調整し、変化させる。これは映画だよ!ドキュメンタリーだと主張しているわけではないんだ」