アンソニー・シェールが死去した。72歳だった。ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(RSC)の作品において数々の役を演じ、また1998年製作の映画「恋に落ちたシェイクスピア」にも出演していたアンソニーが、がんの闘病生活の末帰らぬ人となった。
RSCは「私達はこの知らせを受け深い悲しみの中にあります。この大変辛い時に(舞台監督の夫)グレゴリー(ドーラン)、ご遺族や友人の方々のことを想い、心からお悔やみ申し上げます。アンソニーは長年RSCと繋がりがあり、舞台やスクリーン上における非常に祝福されたキャリアを持っていました」との声明を発表した。
ローレンス・オリヴィエ賞に2度輝いたアンソニーは、今年初めに末期がんの診断を受けており、昨年初めに上演されたRSCの二人芝居「クネネ・アンド・ザ・キング」が最後の舞台となった。「アンソニーはそれは多くの同僚から深く愛され、非常に尊敬されていました。彼は多くの若い役者たちにとって革新的なお手本であり、彼がもう私達と共にいないことを理解するのは不可能です。私達はこれから遠く離れた友人達も彼の思い出や追悼を分かち合える機会を設けることを確かにしてゆく意向です」と声明は続けた。
アンソニーの訃報を受けて、1970年代に初めて故人と一緒に仕事をしたヘレン・ミレン(76)が、「劇場はまばゆい光を失いました」とお悔やみの声明を出している。