豊島JT杯覇者、気迫で日本シリーズ連覇 タイトル戦で3度屈した藤井竜王への念願リベンジ

よろず~ニュース編集部 よろず~ニュース編集部
豊島将之九段
豊島将之九段

 将棋の第42回将棋日本シリーズJTプロ公式戦決勝戦が21日、千葉市の幕張メッセで指され、豊島将之JT杯覇者が藤井聡太竜王(棋聖、王位、叡王との四冠)に95手で勝利し、連覇を達成した。藤井竜王は同棋戦での初優勝はならなかった。

 持ち時間10分、考慮時間5分、切れた後は1手30秒以内という、公式戦では〝最速〟の早指し棋戦。振り駒で豊島JT杯覇者の先手となり、戦型は角換わりに。豊島JT杯覇者の積極的な指し回しに藤井竜王も強く応じ、序盤から駒がぶつかり合う激しい展開となった。封じ手後の再開直後も、変わらず強気の攻め合いに。最後は豊島JT杯覇者が中盤でリードを奪うと、そのまま力強く押し切った。最終盤、藤井竜王は7手連続の王手で豊島玉に迫ったが、届かなかった。

 序盤から激しい〝殴り合い〟となった対局を制した豊島JT杯覇者は、「そこまで深く研究していたわけではなくて、途中で考えていたら気合負けかなと。できるだけ前に出るような手を選んでいこうと思いました」と、精神を奮い立たせた一局を回顧。藤井竜王は「こちらの8八歩からの攻めを手抜かれてしまった。(先手の)4五歩に、受けに回る手を考えなければいけなかったのかなと。4四歩まで進んでみると手段が難しかった」と、〝攻め過ぎ〟を悔やんだ。

 豊島JT杯覇者と藤井竜王とは、今年最後にして17回目の対局で、豊島JT杯覇者は藤井竜王戦の連敗を7でストップ。今年度はタイトル戦で王位戦、叡王戦、竜王戦と3回屈した藤井竜王へのリベンジを、ついに果たした。藤井竜王は公式戦での連勝が9でストップした。

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