50年以上連載が続く大ヒット漫画「ゴルゴ13」の作者とし知られる漫画家のさいとう・たかをさんが、24日にすい臓がんのため死去していたことが28日、分かった。84歳だった。さいとう・プロダクションが公式サイトで発表した。葬儀は新型コロナウイルス感染症の状況を鑑み、親族のみで執り行ったという。
「ゴルゴ13」を連載している雑誌・ビッグコミックの編集部は同日、公式サイトで「本誌にて『ゴルゴ13』を連載いただいております劇画家のさいとう・たかを氏が、2021年9月24日 膵臓がんのため逝去されました」と発表。「氏には創刊の年から53年続く看板連載作品『ゴルゴ13』のご執筆のほか言葉に尽くせにお力添えを賜りました。生前のご功績に心から賛嘆と感謝を申し上げ、謹んで氏のご冥福をお祈りいたします」と追悼した。
その上で、さいとうさんの生前の希望をくみ、「ゴルゴ13」の連載を継続することも発表。「さいとう氏は生前から「自分抜きでも『ゴルゴ13』は続いていってほしい」という、いわば分業体制の究極とも言えるご希望を持たれ、さいとう・プロダクションを、そのような制作集団として再構築されました。今後は、さいとう・たかを氏のご遺志を継いださいとう・プロダクションが作画を手がけ、加えて脚本スタッフと我々ビッグコミック編集部とで力を合わせ『ゴルゴ13』の連載を継続していく所存です」と明らかにした。
さいとうさんは1955年、漫画「空気男爵でデビュー。1968年に「ビッグコミック」で「ゴルゴ13」の連載をスタートさせた。同作は今年7月、第201巻が発行され「最も発行巻数が多い単一漫画シリーズ」のギネス世界記録に認定された。その他にも「鬼平犯科帳」シリーズや「サバイバル」などの人気作を次々と生み出した。