北鎌倉駅近くのお店でも聞いたのだが、この石には古くから伝承があるという。この石を知らずに踏むと足が丈夫になるが、わざと踏むと足が悪くなるなどの不幸に見舞われるというのだ。陰陽師は本来、厄災を振り払うのが仕事である。全国に散らばっている安倍晴明関連の場所で、災いもたらすという所は珍しい。
北鎌倉には、まだまだ安倍晴明関連の場所がある。「建長寺」門前の「大六天社」の入り口の左側には、なぜか「安倍晴明大神碑」が存在している。また、鎌倉街道とJR横須賀線の交差する場所にも「安倍晴明大神」と彫られた碑が建っている。晴明が北鎌倉に住んでいた証明ともいえるが実際はなぜ、これらの場所に晴明関連のものがあるのかは謎である。さすが実在しながら、神格化された人物らしいミステリーだ。