ヘンリー王子が新型コロナウイルスのワクチンに関する誤情報を非難している。1日にロンドンで開催された英版GQメン・オブ・ザ・イヤーの式典にリモート出演した王子は、オックスフォード大学と英製薬大手アストラゼネカによるワクチン開発に携わった科学者らを称賛。ワクチンに関する様々な噂を憂慮していると語った。
「世界中の家族らが、ニュースメディアやソーシャルメディアにはびこる大量の誤情報に戸惑っています。嘘や恐怖をばらまき、ワクチン接種を躊躇(ちゅうちょ)させ、その結果コミュニティが分裂し信頼が損なわれています。コロナ、そして変異株の台頭に打ち勝つには、このシステムを私たちが壊さなければいけません」「オックスフォードのチームは、彼らができることをしました。彼らはこの病気と闘う術を私達に与えてくれた最高のヒーローです。我々国民の誇りです。その仕事に深い恩を感じています」
今回、米カリフォルニアからスピーチを行った王子は、ワクチン開発に携わった人々を紹介しステージに上げ、こう続けた。
「全てのコミュニティでワクチン接種が可能になり、全てのコミュニティが信頼に値する情報を獲得できるまで、私たちは全員危険と隣り合わせです。私と妻が、ワクチンの専門家や業界のリーダー、コミュニティの代弁者、グローバルリーダーの方々と話した際に誰もが言っていた共通の見解です。今夜皆さんの隣に座っている方々がそうであるように、世界人口の3分の1以上がワクチンを最低1回は接種しています」
「現在まで世界中で50億回以上の接種がされています。大きな達成のように聞こえるかもしれません、実際あらゆる意味でそうでしょう。しかしワクチン接種ができる人とできない人に大きな格差があることも事実です。発展途上国では1回の接種ができた人が2%を下回り、またそこで働く医療従事者でさえワクチン接種ができていない状況です。この不平等について対処するまで私たちが共に前に進むことはできません」