池袋母子死亡事故の遺族・松永拓也さん会見 禁錮5年判決に「むなしさ」吐露も「前を向いて生きるきっかけに」

よろず~ニュース編集部 よろず~ニュース編集部
池袋暴走事故の判決で、東京地裁に入る飯塚幸三被告=2日(提供・共同通信社)
池袋暴走事故の判決で、東京地裁に入る飯塚幸三被告=2日(提供・共同通信社)

 2019年4月に東京・池袋で、松永真菜さんと長女・莉子ちゃんが乗用車にひかれて死亡し、9人が重軽傷を負った事故で、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪に問われた旧通産省工業技術院の元院長・飯塚幸三被告の判決公判が2日、東京地裁で行われ、禁錮5年(求刑禁錮7年)の実刑判決が言い渡された。

 閉廷後、真菜さんの夫・松永拓也さんは都内で会見を実施。「結果としては、禁固5年という実刑判決という結果でした。検察側が主張していた事実認定は全て認められ、すべて一切認められなかった形となりました」と判決を受け止めた。

 続けて「『尊い命が奪われて、2人が感じた恐怖心などは想像しがたい、残された遺族や他の被害者方々の苦悩というのはは察するに余りある』と配慮の言葉を述べていたいたこと、そこから私は涙が出てしまった」と沈痛な表情。「客観的に、この判決として認められたことは受け止めてほしい。控訴する権利は被告人にはありますけれども、判決を受けてもう一度、自分自身に問い掛けてほしい。裁判官の方はそういう意味でおっしゃったと思うんですけど、私もそう思います」と飯塚被告に呼びかけた。

 さらに「判決が出た瞬間に涙が出てきてしまったんですけど、これで命が戻ってくるならどれだけいいかと思ったら、ちょっとむなしさが出てきてしまった」と、正直な心境も吐露。その上で「ただ、この判決は私たち遺族がこの先少しでも前を向いて生きていけるきっかけにはなり得る」と、言葉に力を込めつつ必死に前を向いた。

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