推し作品の情報過多「誰かまとめて」→オタ活スケジュール管理アプリ誕生 多様な推し方にフィット

 推し作品の情報を一括管理できるスケジュールアプリ「シカロ」が今月16日にエヌ・ティ・ティ・ソルマーレ株式会社からリリースされ、アニメや漫画、ゲームのファンを中心に好評を博している。同アプリの発案者で自身もオタクを自覚するいのっぴさんは「オタクといってもさまざまな推し方、さまざまなオタ活の仕方があると思うので、できるだけ寄り添える形を模索した」と、オタク目線で考えたアプリに自信を見せた。

 「シカロ」はアニメや漫画、ゲームなどのコンテンツの予定をカレンダー形式で表示するアプリ。放送・配信予定をはじめ、グッズの発売日やチケットの申し込み期間、イベントの日程などの情報を専属のキュレーターが収集し、一覧できる形にまとめてユーザーに提供する。

 発案者のいのっぴさんは「好きな声優さん経緯でとか、アニメ制作会社経由でとか、どんどん好きな作品が広がってしまう」と、複数のコンテンツを同時に追いかけるオタク。”推し”の数が多いことや、メディアミックスなどで作品の情報発信元が点在していることもあり、予定を追いかけきれないことがあったという。「特にチケットの申し込みだったりとか、当たっていたのに入金を忘れたりとか、そういうのが頻発していたので、誰かまとめてくれないかなと」と、アプリ発案のきっかけを振り返った。

 取り扱う作品は「ソードアート・オンライン」や「アイドリッシュセブン」など13作(8月16日時点)。それぞれに「作品理解のあるキュレーター」を配置し、公式サイトや公式SNSから手作業で情報を集める。特にCDやDVD発売時の店舗別特典などは、作品の公式サイトではなく各CDショップのサイトで紹介されることがあるといい、「そうなってくると、どの特典がどこで出ているのかというのは人間の力じゃないと探しに行けない」。手作業にすることでより細かな内容や「複雑化している」情報も整理して掲載できるという。

 「(オタクではない人からすると)オタクってみんなだいたい同じだと思うんですけど、オタクからすると、全く同じ推し方をする人はいない。こだわりのポイントとかを聞いても、みんなバラバラ。押し付けるのではなく、『こういう推し方もあるよね』と可能な限り寄り添える範囲で、色々な人の色々な推し方を応援できるような形を実現できたらなというのがあって」

 いのっぴさんや他のオタクたちの経験から、多様な推し方に対応するべく一つの作品から派生したコンテンツを「プロジェクト」「シリーズ」「タイトル」の3段階に分類。さらに、アニメやゲーム、書籍などの媒体ごとにも分類し、必要な情報のみをユーザーが受け取れるようにこだわったという。

 同アプリのプロモーション担当・まさくんさんによると「ユーザーさんにどれくらい寄り添えるかというところが大事なんだろうなと思いながら今も進んでいる」と、今後も機能の拡充をしながら進化していく予定。アプリ責任者のはまーさんは「オタ活に困っている人を支えるアプリになってほしいと思っているので、それに向けた改善をしっかりやっていきたい」と話していた。

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