〝特撮の神様〟円谷英二監督の撮影『かぐや姫』を発見、85年ぶりに”里帰り”上映会 

よろず~ニュース編集部 よろず~ニュース編集部
上映会の開催が発表された映画『かぐや姫』©『かぐや姫』(1935年)国立映画アーカイブ所属
上映会の開催が発表された映画『かぐや姫』©『かぐや姫』(1935年)国立映画アーカイブ所属

 「ウルトラマン」「ゴジラ」シリーズを生み出した〝特撮の神様〟円谷英二(1901~70年)が撮影に参加した映画『かぐや姫』が英国で発見され、約85年ぶりに〝里帰り〟を果たした。関係者向け上映会が7日、都内の国立映画アーカイブ館で開催された。今秋には一般向け上映会が行われる。

  同作は1935年に公開されたオリジナル版(75分)の短縮版(33分)で、2015年にフィルムが英国で見つかった。会見に出席した円谷プロダクション代表取締役会長CEOの塚越隆行氏は「映画協会においても非常に貴重な発見だと思います。後に特撮の神様と言われる円谷英二監督の若き日の作品。この中に随所に、その後の特撮につながっていく多くの創意が見られるということが、大きな発見であり貴重な資料としての意味があるなと思っております」と語った。

 『かぐや姫』短縮版は、1936年11月に制作された後、これまで2回の上映しか確認されていないことも明かされた。ロンドン日本協会が英国人や現地邦人向けの上映会を企画し、在英日本大使館に「日本の可憐な伝説、童話を題材とした映画が欲しい」と要望し、輸出されたのが同作だった。そして国際映画協会の監修により、冒頭に英語字幕による解説を付した短縮版が作成された。

 『かぐや姫』上映会は9月4、5日に国立映画アーカイブ館で行われる。

 また、同所では展覧会「生誕120年 円谷英二展」が8月17日から11月23日に開催される。

 特別ゲストとしてイベントに登壇した、円谷英二の三男、円谷粲(つぶらやあきら)は、「(父親に)何を言われたのか、当時のことは思い出せないのですがいろんな事を言われていたと思います。私自身もこの年になってしまうと何を言われたのか覚えておりませんので、出来ればこういう展覧会のようなもので(記憶に)ないと思うものを、自分の中にインプットして新しい人たちのために何か得られるものができればと思っております」と話していた。

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