20年度の玩具市場は8268億円と好調 “すごもり”に強いジグソーパズルが大幅増

山本 鋼平 山本 鋼平
ジグソーパズルメーカー会の代表2人を挟む富山幹太郎会長(左端)、北原照久審査委員長
ジグソーパズルメーカー会の代表2人を挟む富山幹太郎会長(左端)、北原照久審査委員長

 「日本おもちゃ大賞」の発表および授賞式が15日、都内で催された。ジェンダーフリーの流れを考慮し、今回から「ボーイズ・トイ部門」「ガールズ・トイ部門」が廃止され、「キャラクター・トイ部門」「ベーシック・トイ部門」を新設した。昨年の業績分析が発表され、コロナ禍の中でも玩具市場は前年比1.5%増の8268億円と好調だったこと、特にジクソーパズルが58.7%増と大幅に市場を伸ばしたことが明らかになった。

 コロナ禍と少子化の中でも国内玩具市場は好調だった。14年に8000億円台に回復して以降、7年連続で大台をキープした。コロナ禍の影響で20年度は、各分野の伸び率に特徴が表れた。

ジグソーパズル(前年比158.7%)、ハイテク系トレンドトイ(同124.9%)、ゲーム(同117.3%)、雑貨(110.4%)、カードゲーム・トレーディングゲーム(107.9%)が市場を伸ばした。

 一方、小売店の営業自粛や外出自粛などから、のりもの玩具(同82.7%)、キャラクター(同83.7%)ドール・ままごと(同85.7%)が不振だった。

 ジグソーパズルやプラモデル、ブロックなどコロナ禍による〝イエナカ需要〟に適した分野は伸びた。海で遊ぶ浮き輪などのサマートイは不調だったが、家庭内で楽しむプール、公園などで遊ぶスポーツトイは好調だった。

 コロナ禍で「東京おもちゃショー」が2年連続中止を余儀なくされた中、「日本おもちゃ大賞」は2年ぶりに開催された。各7部門に加え、ヒット・セールス賞と特別賞が発表された。日本玩具協会の富山幹太郎会長はコロナ禍の中、大型商業施設等で不要不急の対象に玩具売り場が挙げられた点を憂慮。「遊びが仕事の子どもたちにとって、おもちゃは必要品ではないというのは受け入れがたいものがありました。有事の中だからこそ、おもちゃの存在意義を信じています」とあいさつした。

 各受賞玩具は以下の通り。

 ◆キャラクター・トイ部門「カメラもIN!マウスできせかえ!すみっコぐらしパソコン プレミアム」(セガトイズ=21年7月29日発売、18700円)

 ◆ベーシック・トイ部門「シルバニアファミリー おしゃれにスタイリング!ビューティーヘアサロン」(エポック社=21年4月10日発売、7678円)

 ◆エデュケーショナル・トイ部門「アンパンマン にほんご えいご 二語文も!あそぼう!しゃべろう!ことばずかんPremium」(セガトイズ=21年7月29日発売、10780円)

 ◆共遊玩具部門「ルービックキューブ ユニバーサルデザイン」(メガハウス=20年5月発売、2750円)

 ◆コミュニケーション・トイ部門「ころがスイッチドラえもん デラックスキット―スーパー空気砲スイッチ―」(バンダイ=21年10月末販売予定、10780円)

 ◆ハイターゲット・トイ部門「PG UNLEASHED 1/60 RX―78―2 ガンダム」(BANDAI SPIRITS=20年12月19日発売、27500円)

 ◆ネクスト・トイ部門「チェインレンサーシリーズCR-03チェインレンサースターターセットDX」(セガトイズ=21年4月22日発売、6600円)

 ◇ヒット・セールス賞「マウスできせかえ!すみっコぐらしパソコンプラス」(セガトイズ=20年7月16日発売、19800円)「鬼滅の刃 DX日輪刀」(バンダイ=20年10月31日発売、6380円)

 ◇特別賞「ジクソーパズルメーカー会」

※金額は税込希望小売価格

  

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