巨大「エミール」トラックを探せ!外ではなくTwitterで 「NieR」シリーズ初の試みに挑戦

松田 和城 松田 和城

 街でそのトラックを見ると思わず立ち止まるかもしれない。株式会社スクウェア・エニックスは、4月22日に発売したアクションRPG『NieR Replicant ver1.22474487139…』の発売を記念して一風変わったキャンペーンの試みに挑戦している。

 「NieR」シリーズは2017年2月に発売された『NieR:Automata』の世界累計出荷&ダウンロード販売本数が550万本を超えるなど高い人気を誇る。

 本キャンペーンは6つのキーワードを探し、それらをキャンペーンサイトに入力し、応募することで抽選で10人に「NieR」シリーズの豪華賞品がプレゼントされるというもの。6つのキーワードのうちの5つはシリーズに関係するTwitterアカウントから、シリーズに登場する人気キャラクター「エミール」を探すことで判明する。残りの1つを見つける手段は、全国(一部地域除く)を約1カ月間走るトラックを見つけ、「NieR」シリーズに登場するキャラクター「エミール」を探すものだ。しかし、その場所もまた“外”ではなく“ネット上“だ。

 一般的にトラックが街を徘徊するようなイベントは、参加者が外出して探す“アウトドア”のイメージがあるが、本イベントは完全な“インドア”で全目標を達成することができる。なぜ、このような形式となったのか。情勢を鑑みて、トラック撮影での目的での外出は控えるように告知もしていることからコロナの影響なのだろうか。スクウェア・エニックスマーケティング推進部の高野倫亮氏に意図を聞いた。

 「予算やスケジュールの都合で、北海道など、どうしてもトラックが行けない都道府県が出てきてしまうのが最初から分かっていました。ですので、実はコロナの影響がなくとも、日本全国の誰でも、参加できるように、Twitterをメインに据えるつもりではありました」と説明した。

 現実問題として、「トラックが向かうことができない」地域、また逆に「トラックを探しに行けない」人もいる。そんな人たちも含めて全ての人に気軽にイベントを楽しんで欲しいという思いが第一に存在していた。「実際、Twitterで10分くらい探していただければキーワードは集まります」と難易度も低めに設定されていて、お手軽に挑戦できるものとなっている。

 こういった「エミール探し」のような形式のイベントは初の試みだという。担当者は同イベントを開催した動機について「1年ほど前に行ったシリーズの『10周年記念コンサート』がコロナ禍の影響で無観客になってしまい、私は直接の担当ではなかったのですが、関係者もファンの方々も悔しい思いをしているの横目で見ていました。その時に『ゲーム自体の宣伝でも、みんなで一緒に楽しめる何かをやろう』と思ったのがきっかけです。 代理店さんからトラックの企画提案があった際に、これだ!と思いました(笑)」と当時の心境を振り返った。

 5月の中旬にさしかかった現在、公式アカウントのキャンペーン宣伝ツイートのリツイート数は6400を越える。「NieR」シリーズを知らない人もエミールトラックを目にする機会が多くあるだろう。そんな新規の人に向けて担当者は、「(良い意味で)トラックの外見からは全く想像できない内容ですので、少しでも興味を持って頂けたら、エミールが登場するゲーム本編も遊んで欲しい」と、作品とキャラクターとのギャップの大きさを注目点に挙げた。

 同キャンペーンは6月6日まで開催。もしかしたらあなたも外出中、あるいはTwitterのタイムラインでばったり巨大な「エミールトラック」と遭遇するかもしれない。

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