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夏休みの宿題をAIにやらせていい?「13歳の壁」と子どもが賢くなる生成AIの使い方

受験

鈴木詩織 鈴木詩織
画像はイメージです(metamorworks/stock.adobe.com)
画像はイメージです(metamorworks/stock.adobe.com)

 いよいよ8月に入り、子どもたちの夏休みも真っ盛りですね。

 こんにちは。受験コーチング協会の鈴木詩織です。

 タブレットやPCで調べ学習をする機会が増えるこの時期、親御さんからよく聞かれるのが、「子どもの学習に、ChatGPTなどの生成AIを使わせてもいいのでしょうか?」「読書感想文や自由研究をAIにやらせてしまわないか心配です」というご相談です。

 結論から言うと、生成AIは「禁止する」か「自由に使わせる」かの二択ではありません。大切なのは、年齢制限を守り、保護者の管理のもとで、答えを出す道具ではなく〝考えるための道具〟として使うことです。

 ◇世界の目安は「13歳以上」。大切なのは安全に使うこと

 まず知っておきたいのは、世界的には「13歳以上」が一つの目安になっているということです。ChatGPTなどの主要な生成サービスは、13歳未満の利用を制限しているものが多く、18歳未満の場合は保護者の同意が必要とされることもあります。

 これは、単に「子どもの発達に悪いから」という話ではありません。背景には、子どもの個人情報やプライバシーを守るための国際的なルールがあります。つまり、世界の流れは「子どもにAIを一切使わせない」ではなく、「使うなら年齢制限・安全性・保護者の関与を前提にする」という方向です。

 日本の文部科学省も、生成AIを一律に禁止する立場ではありません。2024年12月に公表されたガイドラインでは、AIの出力はあくまで参考の一つであり、最終的には人間が判断し、責任を持つ「人間中心の利活用」が大切だとされています。また、AIを使うこと自体が目的ではなく、情報を確認し、自分の学びに生かす力を育てることが重要だとされています。

 ◇小学生は「親が操作し、一緒に考える」使い方を

 では、家庭ではどう使えばよいのでしょうか。小学生の場合、保護者がアカウントを管理し、保護者が操作し、子どもと一緒に画面を見る形が基本です。分からない問題があったときも、AIに答えだけを出させて子どもに見せるのではありません。

 「答えを言わずに、考え方のヒントを出して」

 「この問題で、まず何に注目すればよいか教えて」

 「小学生にも分かる言葉で、考える順番を説明して」

 「似た問題を1問だけ作って」

 このように、子どもが考えるための〝足場〟をAIに作らせます。

 中学生・高校生の場合も「自由に使わせる」前に家庭のルールを決め、保護者が管理するアカウント・端末・時間の範囲で使います。「何に使うのか」「入力してはいけない情報は何か」「AIの答えをそのまま写さないこと」を確認してから使わせます。

 特に、名前、学校名、塾名、顔写真、成績表、友だちの情報など、本人や周囲の人が特定される情報は入力しないことが大切です。また、AIはもっともらしい説明をしていても間違えることがあります。教科書や解答、先生の指示と照らし合わせる習慣も必要です。

 ◇AIは「答えを出す道具」ではなく「考える力を育てる道具」

 AI時代に大切なのは、AIに答えを出させることではありません。

 考える順番を整理する。ヒントをもらう。分かりやすい言葉に言い換える。似た問題で確認する。自分の答えを見直す。

 このように使えば、生成AIは宿題を代わりにやる道具ではなく、子どもの理解を助ける学習アシスタントになります。

 夏休み後半戦、親子でまず確認したいルールは一つです。AIは「答えを出すため」ではなく、「考える力を育てるため」に使いましょう。

 <プロフィール> 鈴木詩織 受験コーチング協会代表理事。中学受験・高校受験・大学受験を目指す親子向けの受験コーチングをオンラインで行う「おうち受験コーチング」のサービスを展開。4000家庭以上の親子の受験に向き合う。著書に『おうち受験コーチング』『子どもが自走する言い換えビフォーアフター』共著に『おうちエニアグラム』いずれもみらいパブリッシング。

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