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【中学受験】「受験したい」のに勉強しないのはなぜ? 子供のモチベーション管理術

受験

鈴木詩織 鈴木詩織
画像はイメージです( hakase420/stock.adobe.com)
画像はイメージです( hakase420/stock.adobe.com)

 「絶対あの学校に行きたい!」

 学校見学の後は目を輝かせてそう言うのに、いざ家に帰るとテレビやゲームばかり…。親が「勉強しなさい!」と言わないと机に向かおうとしない…。

 こんにちは。おうち受験コーチングの鈴木詩織です。

 中学受験生を持つご家庭で、最も多く聞かれるお悩みがこれです。

 「口ばかりで、本当は受験する気がないんじゃないの?」と、親御さんの方がイライラして爆発しそうになることも多いでしょう。

 ◆子どもは「嘘」をついているわけではない

 結論から言うと、お子さんは「口だけ」で親をだまそうとしているわけではありません。「あの学校に通いたい」という憧れの気持ちは本物です。

 では、なぜ勉強しないのでしょうか?

 それは、小学生の脳の発達段階に関係しています。人間の脳は、年齢が上がるにつれて「未来の目標」のために「今、目の前にある苦痛」を我慢する力が育ちますが、小学生はまだその力が未発達なのです。

 大人なら「来年の入試のために、今はゲームを我慢しよう」と逆算できますが、子どもにとっては「未来の憧れ」と「今日の地道な宿題」が頭の中でつながっていません。

 だからこそ、「あの学校に行きたい!」という本心と、「今すぐ遊びたい!」という本心が、子どもの中では矛盾なく両立してしまうのです。

 ◆モチベーションを起動させる3つのアプローチ

 このメカニズムを理解した上で、親御さんができる「コーチング的アプローチ」を3つご紹介します。

 ①「受験やめる?」と試す言葉を封印する

 「そんなにやらないなら受験やめなさい!」という言葉は、子どもに「怒られたくないからやる」という防衛本能を引き起こすだけで、根本的なやる気(内発的モチベーション)にはつながりません。逆効果になるので封印しましょう。

 ②目標を「今日」までと極限に小さくする

 「合格」という遠い未来ではなく、「夕食までに算数を1ページ」「おやつの前に漢字を10個」など、今すぐ手が届く小さなゴールを設定します。これをクリアさせて、達成感を積み重ねさせましょう。

 ③「やる気」を待たず、「行動」から始めさせる

 脳科学的に、やる気は「行動」し始めることで後から湧いてきます(作業興奮)。「まずは5分だけ」「とりあえず1問だけ」とハードルを極限まで下げ、とにかく勉強のスタートを切らせることが親の役割です。

 ◆最後に:親は「環境整備のプロ」になろう

 小学生にとって、モチベーションに波があるのは当たり前のことです。一人で長期間のやる気を維持し、自律的に勉強し続けられる子はほんの一握りしかいません。

 親御さんは魔法の言葉を探すのではなく、「どうすれば今、机に向かうハードルを下げてあげられるか」を考える「環境整備のプロ」になってあげてください。

 「やりたいのにやれない」お子さんの脳の仕組みを理解し、小さな行動をサポートしてあげること。それが、長い中学受験の道のりを親子で、笑顔で乗り切るための最大の奥の手です。

<プロフィール>

  鈴木詩織 受験コーチング協会代表理事。中学受験・高校受験・大学受験を目指す親子向けの受験コーチングをオンラインで行う「おうち受験コーチング」のサービスを展開。4000家庭以上の親子の受験に向き合う。著書に『おうち受験コーチング』『子どもが自走する言い換えビフォーアフター』共著に『おうちエニアグラム』いずれもみらいパブリッシング。

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