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【高校受験】受験勉強のやり方は千差万別「塾?通信教材?」娘が勉強法を決めるまでの紆余曲折

受験

野田 茜 野田 茜

 中学生になると、小学生の頃とは勉強の進め方が大きく変わってくる。特に高校受験を控える時期には、「どの塾に通うか」「通信教材で学ぶか」といった勉強方法の選択に迷う家庭も多いだろう。筆者の家庭でも、現在中学3年生の長女がどの方法で受験勉強を進めるかをめぐり、親子であれこれ試行錯誤することになった。

 長女は中学2年生までは、自宅で学校教材だけを使って勉強していた。定期テストの成績は安定しており、特に困ることはなかったが、中学3年生の春になり、本人から「高校受験に向けて塾に行きたい」という申し出があった。筆者自身は現在自宅がある地域の出身ではなく、高校受験の仕組みに詳しくないうえに、勉強を直接教えることもできない。そう考えると、塾に通うのは大きな助けになるだろうと思い、複数の塾を体験・見学させることにした。

 春休みが終わるまでには塾を決めておきたいと考え、最寄りの良さそうな塾をいくつかピックアップ。そのうちの1つに長女と一緒に見学に行った。1時間の予定が2時間近くに延びるほど丁寧に話をしてもらい、「もうここでいいのではないか」と思いながら体験授業の申し込みまで済ませた。

 ところが、家に帰ると長女は「行きたくない」と言い出した。塾では不満そうな様子もなかったし、塾長の対応もきめ細やかだっただけに意外だった。この原因を考えてみると、もしかしたらあまりに手厚く丁寧すぎる雰囲気が、長女には少し息苦しく感じられたのかもしれない。長女は控えめな性格であまり自分の気持ちを口にしないため、理由はわからないままだった。

 仕方なく2つ目の塾の体験を予約し、再び2人で見学へ。こちらはあっさりしていて30分ほどで終了した。ひとまず体験授業を受けてみたが、規定の回数が終わった時点で「他のところも見てみたい」と長女が言ったため、いったん終了することにした。

 次に選んだのは地元密着の個人塾。今度は夫と長女が見学に行き、体験授業も数回受けた。送迎付きで女の子には安心だと感じたが、数回を残した時点で、長女から「もう行かなくていい」と言われて終了。気づけば春休みはとっくに終わり、ゴールデンウィークに差しかかろうとしていた。

 「結局、塾どうする?」「もっと探す?」と尋ねると、長女は「次男みたいに通信教材がいい」と言い出した。小学5年生の次男は現在、大手進学塾である四谷大塚の通信講座『進学くらぶ』を利用して自宅で中学受験の勉強をしている。なかなか満足するような塾に出会えなかったこともあり、その姿を見て自分も同じ方法でやってみたいと思ったようだ。

 そこで今度は通信教材を探すことに。進研ゼミとZ会に絞り込み、どちらが合うか決め手がなかったので両方同時に試すことにした。1つずつ順に試していたら夏休みを迎えてしまうため、やむを得ない選択だった。ほぼ同時期に2種類のタブレットが届き、勉強を始めてしばらくしたころ、「どっちが合いそう?」と尋ねると、長女は「Z会にする」と答えた。問題の質や量が本人のスタイルに合っていたようで、進研ゼミはキャンセルし、夏以降はZ会を中心に受験勉強を進めている。

 子どもの自主性を尊重することは大切だと実感した一方で、もっと早くから一緒に選択肢を探しておけばよかったとも思う。親が先回りして強く方向づけるのではなく、選択肢を並べて一緒に検討する。そのバランスが高校受験期にはとても重要だと改めて感じている。

<プロフィール>

野田 茜

 2男1女のママライター。2022年、高1長男が完全塾なしで中学受験をし、偏差値(四谷大塚)60半ばの中高一貫校へ進学。現在、小5次男が通信教材を利用し自宅学習で中学受験に挑戦中。自身は中学受験未経験で大学まで公立育ち。中学受験の問題の難易度にまったく歯が立たず、逆に子供に教えられる。「ママ、教えてあげよっか?分かる?」と次男に心配される日々。

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