スタディプラス株式会社の運営するStudvplusトレンド研究所はこのほど、全国の高校1&2年生298人を対象に「学びに関するアンケート」を実施、結果を公表した。
調査によると、今後の人生に役に立ちそうだと感じる教科では、他の教科を引き離して「英語」が24.1%で最も高く、「国語(14.0%)」「社会(12.9%)」が続いた。「英語」については「社会に出たとき、活躍の場が広がると思う(高1男子・埼玉県文系)」「数学は論理的に考える力、英語はグローバル化についていくために必要(高1男子・岡山県理系)」「交流する人の範囲が広がり、日々の生活を豊かにしてくれる(高1女子・和歌山県文系)」といった声が挙がった。
今後の人生にどう活かせば良いか分からない教科では、「美術(20.8%)」が最も多く、ついで「数学(15.2%)」「音楽(14.7%)」「理科(14.7%)」の順となった。美術には「何に使うか分からん(高1女子・三重県理系)」「いるひとにしかいらんくね?って思ってしまう(高2男子・愛知県理系)」、数学には「マニアックになるにつれて、入試以外どこで使えるのか分からないものばかり(高2女子・兵庫県理系)」「こんなに難しい内容は普段の生活で使わない(高1女子・大阪府文系)」といった意見があった。
学校の勉強以外で学びたいことについて分野ごとに聞いてみると、「社会科学(心理学・文化など)」が20.2%で最も多く、「ビジネス・経済(マーケティング・金融・経営・企業など)」が14.8%、「国際交流(英語・海外留学など)」が14.5%で続いた。物価高などの社会問題・AIの普及・グローバル化・MBTI診断の流行など、高校生をとりまく状況を反映した回答が多かった。また「ビジネス・経済」を選んだ学生からは、具体的な職業に就くことを意識した回答も多くあり、積極的に自らのキャリアを築こうとする姿勢がみられた。
同研究所は「先月、国立青少年教育振興機構が発表した調査によると『社会に出たら理科は必要なくなる』と考えている高校生の割合は日本、アメリカ、中国、韓国の4カ国で日本がもっとも高く、SNSでも話題になりました。今回の調査でも、文系教科より理系教科の方が『将来に活かしづらい』と感じている傾向がみられ、自由記述では、理系教科は内容が高度になるにつれて、実生活や社会との繋がりを見出しにくくなるという意見が多く見られました。学校で学ぶ内容を実生活でどのように活用できるのか、知る機会を増やしてあげることが、大人に求められているように感じます。一方で『歴史などの知識を身につけることで、相手のバックグラウンドに配慮し、適切なコミュニケーションが取れる』『音楽や美術を学ぶことで、言語や文化の違いを超えて多様な人々と分かり合える』『同じ番組を観るときでも、知識があることでより深く楽しめる』といった、教養の必要性を実感する回答も多く寄せられていました。『学び』とはどうあるべきか、私たちも一緒に考えていきたいと思います」としている。