歌手で3児の母親でもある鈴木亜美(44)が、著書「考えなくても体が動く!鈴木亜美のすごいルーティン 毎日、同じことをするだけ。」(講談社)を出版した。仕事・家事・育児をこなす超多忙な日々の中、鈴木亜美としての時間を大切にするために編み出した日々のルーティンを一冊にまとめた。「考えなくても体が動く」極意がみっちり詰まっている。その結果、フードアナリスト2級やスパイス香辛料ソムリエなどの資格を取得。3人の子供たちと向き合う時間も確保した。子育てについて尋ねると鈴木は「子供達に育てられてます」と柔和な笑顔を見せた。
就寝前、長男(9)と次男(6)による「ママ取りバトル」の描写が可愛くてたまらない。鈴木の片側は一番幼い長女(4)の場所として固定。もう片方をめぐって息子2人が本気でじゃんけんをして争い、負けた方は絶対に泣くという。鈴木は「負けた方は本当に本気で悔しがってケンカが始まるんです」とママの隣で寝るための兄弟間のバトルについて話した。負けた方は「ママは僕のことが嫌いなの?」「ママは僕のことが嫌いなんだ」と泣きながらいじけるそうで、鈴木は「めんどくさーいみたいな。終わんないじゃんって」と幸せそうに話した。
自身は両親に厳しく育てられた。「何から何まですごく厳しかったです。一緒に寝ることもほとんどなくて。全然甘えるってことができなくて。小さいときからおとうさん、おかあさんと呼ぶように育てられました」。自身の子供に対しては「やっぱりママには甘えたいよなって思うし、優しいママでいたら何でも話してくれる。自分が求めて得られなかったことを今、子供たちに実践しています」とほほ笑んだ。
子供たちは3人とも実にお利口だ。長女はすでにお片付けができ、上の2人もゲームをする時間を1時間と決められ、守っている。鈴木は「お片付けっていうより、『お出かけするよ。みんなできれいにしよう!よーいドン!』ってやると早いんです。ピンって反応するんです。子供が興奮するような言葉を選んで動かすんです」と、いたずらっぽく操縦法を明かした。「しつけってあんまり好きじゃないんですけど、やっぱりしつけはママにとってもストレスだと思うんです。(言ったことを子供たちが)できるようになるまでが。できるようになるかも分からない。その不安や焦りをママは常に抱えていると思うんです。どうやったらママも楽しくできるか。みんながいい流れでお片付けしたり、お手伝いしたり。子供の遊び心をくすぐってやっていくとこっちも楽になるんです。子供相手にめちゃくちゃ泣いたふりすることもあります。芝居ですけど『ママもしんどい』っていうと子供たちは『ごめんね』って反省してくれる。本気で芝居すると伝わります」と話した。
男の子と女の子の違いについて「全然違います。男の子はもう怪獣なんでめちゃくちゃです。でも男の子だからこそなのか、ほんと小さい時から自分たちが、僕がママを守らなきゃっていうのを感じます。男の子なんですね。女の子はとにかくママのマネをする。私のママ友に『あなたは~』って話してるんです。私の口調で」と子どもの成長に優しい笑顔を見せた。
鈴木は15歳の時に受けた1万人超えのオーディションがきっかけでデビューした。「当時から忙しくて。学校に行って放課後に仕事に行って帰宅してシャワー浴びて寝て」という繰り返しだった。自分の時間が減っていくように気になったが、学校に行くことで生活をルーティン化し、「忙しくても生活が乱れなかったんです。学校に行って仕事する。その決まった繰り返しがあったから自分らしくいられた」と振り返った。
その体験が根底にあるなか、長じて結婚して子供が誕生した。「ワンオペが多かったこともあって、自分の時間や気持ちや余裕を作るためにも家事・育児のルーティン化が必要だったんです」。決まったことをすることによって考えなくても体が動く。同著に登場する「すごい習慣大百科」の著者・堀田秀吾明治大学教授は「一定のルーティンがあることは、子どもの情緒的言語発達や学業成績の向上、家族の凝集性につながることは科学的に証明されている」と鈴木の著書で述べている。
鈴木は「私は全然完璧主義者じゃありません。手抜きできることはどんどんします。この本はどうしたら自分が楽になるかっていう本です。子育てに本当に行き詰まってたりとか、忙しくてどうしたらいんだろう、人にも頼れないという人に、気楽に読んですっきりさせてほしい。落ちたって感じになると思う」と歌声とはひと味違った低めの落ち着いた声で話した。