映画「マトリックス」シリーズなどで知られるリリー・ウォシャウスキー監督が、キャストがトランスジェンダーだらけだという理由から、新作映画への資金調達に苦戦していることを明かした。「The Hunted」が資金面で難航していることは、現在のハリウッドの風潮が原因だと考えているという。
ポッドキャスト「The Business」でのインタビューでリリー監督は「今のこの業界でこういう作品を作ろうとするには、あまり良いタイミングではない」と語った。「そういう物語を語ろうとする人たち、つまり、声が届きにくい立場の人や周縁化された視点を持つ人たちにとってのチャンスがどんどん減っているから」と実感しているという。
同作は2人のトランス女性が、政府の中枢も関わる事件の真相を追う物語だという。政治スリラーとなるその新作のコンセプトを気に入ってくれる人はいるが、キャストを考えると、思い直すことが多いとして、「気に入ってはくれるんだけど、キャストがトランスだらけだから作りたがらない。だから形にするためには、クリエイティブに考え、別の方法を見つけないと」と続けた。
そんな困難な状況でも、ミッキー・レイ・マホーニーと書き上げたこの作品は「とても重要な意味を持つ」として、「これは今トランスの人々に起きている現実への反応でもあって、私の怒りや憤りやフラストレーションを全部吐き出せる、ものすごく癒しになる受け皿という存在」と語った。