女優の故ダイアン・キートンさんが所有していた爪切り1組に、960ドル(約15万5000円)の落札値がついた。スペイン・ビルバオ在住のコミュニケーションコンサルタント、グスタボ・エグスキサ氏が、6月中旬にニューヨークのオークションハウス「ボナムズ」で開催されたオンライン競売で落札したものだ。
エグスキサ氏は、ウーピー・ゴールドバーグが所有していたティーポットや、テレビ番組司会者ラリー・キングが所有していた卓上の置物など、有名人の記念品を揃えた風変わりなコレクションで注目を浴びている。
2025年10月に79歳で逝去した、映画「アニー・ホール」で知られるダイアンさんに関連する私物オークションは、全4回にわたるシリーズの第1回目として実施された。出品されたのは、長年パートナー関係にあったアル・パチーノからの手書きの手紙や、象徴的な帽子、ポルカドットのスカーフなど多岐にわたる。中でもエグスキサ氏が競り落としたのは、何十本ものヘアピンや安全ピンと共に「キュレート・ボックス」としてまとめられた、日用品としての爪切りだった。
エグスキサ氏はBANG Showbizに対し、 「金銭的な価値にはあまり興味がなく、その物語に興味がある。爪切りやティーポットといった、ささやかでほとんど目立たない品々だが、これらは文化を形作った人々のプライベートな世界の中で存在していたものだ。ありふれた日用品が、ある人の人生の小さなカプセルへと変わることに魅了されている」と語った。
続けて、「結局のところ、こうした品々は、我々が有名人とどのように親しくなりたいかを理解する手段なのだ。ダイアン・キートンをディナーに招待することはできないが、彼女のバスルームや机の上、あるいは手に持っていたものを手に入れることはできる。その優しさ、華やかさ、そしてほんの少しの狂気が混ざり合った感覚は、非常に今を感じさせてくれる」と付け加えた。
10代から収集してきたコレクションは、エグスキサ氏のコミュニケーションコンサルティングの仕事、特に文化や観光、ライフスタイルに関連するプロジェクトにおいて、「ストーリーテリングの実験室」として役立っているという。「単なるスローガン以上のものを求めているホテルや観光地、文化プロジェクトと協力する際、人々が物語を記憶に残すような品物や逸話、人間味あふれる仕草を見つける手助けをしている。中身のない贅沢など信じない。真の贅沢とは、語るべき物語があることだ。そして、その物語が『かつてダイアン・キートンの爪切りを買ったことがある』という一言から始まるなら、なおさら素晴らしい」と説明した。