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些細なことで突然キレる小2の息子→叱るほど悪循環 "本当の理由"とは【スクールカウンセラーが解説】

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 小学2年生の息子を育てるAさんは、些細なことで突然怒り出す息子への対応に悩んでいた。ゲームを終えるよう声をかけただけで泣き叫び、学校の準備を促すと物を投げてしまうこともある。

 これに対してAさんは「甘やかしているからでは」と考え、しつけのために強く叱る日を増やしていく。叱ったあとに涙する息子を見るたび、Aさんは自己嫌悪に陥るが「息子のためだ」と考え、我慢を続けた。

 そんなある日、学校の面談で「最近、環境の変化に戸惑っている様子がある」と息子の様子が伝えられる。Aさんはその話を聞き「もしかしたら息子に厳しくし過ぎたのでは」と考え、息子に悪い影響を与えてしまったかもしれないと不安を抱くのだった。

 Aさんはしつけとして厳しく叱りすぎてしまったのだろうか。また、子どもの激しい感情表現はどこまで成長過程として見守るべきなのだろう。公認心理師でスクールカウンセラーでもある青木南さんに話を聞いた。

 ー子どもの感情爆発はどこまで自然な発達の範囲なのでしょうか?

 小学校低学年では、気持ちが大きく揺れることはよく見られます。感じ方や切り替えのしやすさは子どもによって違うため、「ここまでが自然」という線引きはできません。

 この時期の子どもは気持ちのコントロールがまだ発達途中で、「いやだ」「不安」「疲れた」といった感情をうまく言葉にできず、言葉にならない感情が”行動化”しやすいんです。保護者の目には「わがまま」に映りがちですが、こうした感情爆発は問題行動ではなく「助けて」のサインであることが非常に多いとされています。

 Aさんの息子さんも、言葉にできない不安や疲れが行動として出ていたのかもしれません。ただし、毎日のように爆発が続く、落ち着くまでに非常に時間がかかるといった場合は、専門家への相談も選択肢のひとつです。

 ー叱る対応が逆効果になるケースはありますか?

 子どもの感情爆発は、「わかってほしい」「しんどい」「どうしたらいいかわからない」「助けて」という言葉にならない気持ちが“行動化”したものです。この状態で叱ったり怒りをぶつけたりすると逆効果になり、「なんでわかってくれないんだ」とさらに感情が高ぶります。

 それが積み重なると、今度は「どうせわかってもらえない」と感じ、気持ちを閉じてしまうことがあります。怒ることで一時的に行動が止まっても、それは萎縮して“固まっている”だけの状態です。本当の困りごとには届いていません。

 さらに、叱った後に親が自己嫌悪に陥るのは、努力が足りないのではなく、子どもの困りごとと対応が噛み合っていないサインでもあります。

 ー家庭でできる「気持ちの落ち着かせ方」はありますか?

 爆発している最中は何を言っても受け取る余裕がないため、まずは少し落ち着くまで“待つ”ことが大切です。このときの「待つ」は放置ではなく、心がしっかり寄り添っている状態です。

 落ち着いてきたら、散歩に行ったりアイスを食べたりして、ゆっくり気持ちを切り替える時間を作ってあげましょう。そのうえで「悔しかったのかな」「嫌だったんだね」と気持ちを代弁してあげると、子どもは自分の気持ちに気づきやすくなります。代弁が難しいときは、ただ一緒に過ごすだけでも構いません。

 こうした親子の関わりを日頃から取り入れることで、子どもの心に安心の土台が育ち、感情爆発そのものを減らすことにもつながります。

 また、ゲームをするときは、子どもに終わりのタイミングを決めてもらうのがおすすめです。“自分で選べる”ことは、子どもにとって大きな安心につながります。

◆青木南((あおき・みなみ) 公認心理師/スクールカウンセラー
特別支援学校教諭免許を持ち、山形で障害のある子どもたちへの教育と療育に長く携わってきた。 現在は子育て支援の相談員、小学校・中学校でスクールカウンセラーとしても活動している。 親子や支援者が少しラクになる関わり方を大切にし、子どもの“できない”の裏側にある気持ちに丁寧に向き合う支援を続けている。自身も 3歳の繊細ボーイを子育て中。
▽note
https://note.com/merry_snake8380
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