宝塚歌劇団雪組トップスター朝美絢主演の「波うららかに、めおと日和」が13日、大阪・梅田芸術劇場で初日を迎えた。西香はち氏の同名漫画が原作で、朝美は帝国海軍中尉・江端瀧昌を演じた。
朝美はスラリとした体型に、圧倒的ビジュアルで、ファンが望む“男役×軍服”を具現化している。また以前出演した歌番組では「黒髪の人」がトレンドになったほど黒髪が似合う。帝国軍人で髪型もシンプルなだけに、目力の強さが際立っている。
今回も白や紺の詰め襟の通常の軍服から金モールのついた正装やブレザータイプ、さらには軍服の上着を脱いだ白シャツ×トラウザースというラフな格好、さらにはラインストーンが輝くフィナーレまで、とにかく軍服、軍服、軍服。生真面目な性格の江端は、途中まで軍服以外の私服を持っていない設定で、家の中まで軍服と、とにかく朝美絢の軍服祭りの様相を呈している。
初日を前に行われた会見でも、「私はまれに見る軍服を着させていただくことの多い男役」と笑みを浮かべるほど。これまでも月組時代の「舞音」新人公演での白い軍服にはじまり、「ベルサイユのばら」のオスカル、最近では北朝鮮や米国までさまざまな国のさまざまな時代の軍服を着こなしてきた。今回は昭和11年の帝国海軍の軍服。もちろん当時のものそのままではないが、宝塚らしく似せて再現したデザイン。「これまでも芝居でもさまざまな軍服を着てきましたが、日本の海軍は初めて。すごくカチッとするというか、身が引き締まるといいますか」と背筋を伸ばす。
宝塚での軍服という様式美の結晶。朝美もファンの期待を軽々と超えて、至高の美を体現しているようにも思えるが、その裏にはしっかりとした計算も。「足をそろえたとき、なるべく隙間が開かないようしたり、意識をしています」と代々の男役に伝えられてきたというミリ単位での美学を語る。
今回は新しくトップ娘役に就任した音彩唯との新トップコンビお披露目公演。前任の夢白あやとはまた違った美しさで、朝美との並びもキラキラと輝いている。
公演は30日まで。