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弟の学生証で学割を使おうとしたら警察沙汰に!映画館の本人確認でパニックに【弁護士が解説】

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社会人1年目のAさんは、友人と映画に行く際、どうしても安く見たかったため、大学生の弟から学生証を借りることにした。「顔も似ているし、チラッと見せるだけならバレないだろう」と軽く考えていたが、入場口での本人確認でスタッフに呼び止められてしまう。

「身分証をもう一度見せていただけますか?」と言われて動揺したAさんは、謝って差額を支払おうとしたが、スタッフはそれを拒否し、警察を呼ぶ事態になってしまった。このような学生証の不正利用は、何かしらの罪になるのだろうか。まこと法律事務所の北村真一さんに話を聞いた。

ー他人の学生証を提示して割引を受ける行為は、法的に何罪になりますか?

結論から言うと、「詐欺罪(刑法246条)」にあたる可能性があります。学生でないのに学生であると偽り、店側を騙して本来支払うべき料金との差額分(財産上の利益)を免れる行為は、立派な詐欺にあたります。

詐欺罪の法定刑は「10年以下の懲役」であり、罰金刑がありません。初犯で少額であれば起訴猶予になることも多いですが、警察に連行され、取り調べを受けるという精神的・社会的なダメージは計り知れません。

ー「貸した側」の弟さんも、何らかの罪に問われるのでしょうか。

罪に問われる恐れがあります。不正に利用されることを知りながら学生証を貸した場合は、詐欺罪の「幇助(ほうじょ=手助け)」、あるいは最初から共謀していたとみなされれば「共同正犯」として処罰の対象になり得ます。

家族や友人同士の「貸し借り」であっても、それが犯罪に使われれば貸した側も無傷ではいられません。

ー自分の学生証であっても、「期限切れ」のものをそのまま使うのはダメですか?

それもアウトです。有効期限が切れた時点で、そのカードは学割を受ける資格を証明する力を失っています。「まだ学生気分だった」「更新し忘れた」という言い分は通用しません。資格がないことを自覚しながら提示して割引を受ければ、他人名義の場合と同様に詐欺罪が成立し得ます。

ー民事上の賠償として、その場で差額を払えば許されるものなのでしょうか。

店側が「差額を払えば警察には通報しない」と言ってくれる場合もありますが、それはあくまで店側の「善意」による和解に過ぎません。法的には、差額を払ったからといって成立した犯罪が消えるわけではありません。

また、店側から悪質と判断されれば、差額の支払いに加えて、今後一切の出入り禁止措置を言い渡される可能性もあります。「バレなきゃいい」という安易な考えで、人生の大切な時期に汚点を残すりスクを冒すのは、あまりに割に合わない行為です。

●北村真一(きたむら・しんいち) 弁護士
大阪府茨木市出身の人気ゆるふわ弁護士。「きたべん」の愛称で親しまれており、恋愛問題からM&Aまで幅広く相談対応が可能。

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